別所温泉とは?

長野県上田市にある別所温泉は、長野県内有数の温泉街です。
約1500年前の景行天皇の時代に発見されたと言われていて、平安時代にはあの清少納言の「枕草子」で「湯は七久里の湯(別所温泉の古称)、有馬の湯、玉造の湯」と紹介されていました。
平安時代末期、別所は木曽義仲の軍勢によって火を放たれ、多くの寺院建築が焼けてしまったそうですが、その後源頼朝や塩田北条氏によって多くの寺院が再建されました。
そのため、別所は「信州の鎌倉」と呼ばれています。
そんな別所温泉、てっきり全国や長野県内にもよくある寂れた温泉街…げふんげふん、レトロな温泉街かと思いきや、それだけじゃないんです。
確かに良質な温泉や老舗の温泉宿、歴史のある寺院仏閣があり、昭和の温泉街を思い起こさせる雰囲気はそのまま。
ですが、近年では新しいお店がオープンしていたり、ご当地キャラクターによる地域おこしを積極的に行っていて、少し前にはなかった新たな賑わいを見せています。
今回は、そんな別所温泉の有名観光スポットや、面白そうなお店を写真と動画で紹介します。
温泉宿に泊まってゆっくり楽しむのはもちろん、それだけじゃなくてふらっと行ってぶらぶら散策して日帰りで楽しむのにも最高の街です。

写真メインで紹介していくので、ぜひ写真だけでも見ていってくださいね。(ライターとしては悲しいけどw)
別所温泉の泉質は?

別所温泉には、「石湯」「大湯」「大師湯」と3つの外湯(共同浴場)と、2つの足湯があり、宿泊客以外の方でも気軽に温泉を楽しめます。
別所温泉の泉質は弱アルカリ性で、肌をすべすべにしたり、毛穴の汚れを取る「美肌の湯」です。
専門的な効能の話をすると、神経痛、筋肉痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔病、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進、慢性皮膚病、慢性婦人病、きりきず、糖尿病、痛風、便秘などに効果があります。

上記を見る限り、ぶっちゃけなんにでも効くっぽい。(笑)
別所温泉の基本情報・アクセス・駐車場情報
| 住所(別所温泉観光協会) | 〒386-1431 長野県上田市別所温泉1853-3 |
| 電話番号(別所温泉観光協会) | 0268-38-3510 |
| 駐車場 | 各所に有料駐車場あり |
| 所要時間 | 場所による |
別所温泉は、長野県上田市にあります。
奥深い温泉地的なイメージがあり、てっきり遠いのかと思ったんですが…長野市街地から高速使って1時間程度で到着しました。
最寄りのICは坂城ICで、そこから20分もしないうちに到着します。
( ゚Д゚)(あれ?こんな近いの?)
が正直な感想です。

車は、北向観音(きたむきかんのん)周辺にいくつかある有料駐車場に停めて、ここを起点に周辺を散策するのがおすすめです。
写真は「観音下駐車場」で、広くて停めやすいのでおすすめ。
もちろんどこかに宿泊する予定があれば、旅館やホテルの駐車場に停めましょう。
散策や観光にかかる所要時間は、目的によって大きく変わります。
北向観音周辺をぶらぶらするだけなら数時間程度でいいと思いますが…
国宝・八角三重塔のある安楽寺や、重要文化財・石造多宝塔のある常楽寺まで見るなら半日、もっといろいろと見たい場合は1~2日くらい必要です。
別所温泉散策を楽しむための注意点
別所温泉散策を思い切り楽しむための注意点です。
どこへ行くにも道がかなり狭いので運転注意!

別所温泉の注意点は何といっても道の狭さに尽きます。
もう、めっちゃ狭い。
中心地も狭いですが、安楽寺や常楽寺といった各観光スポットへ行く道もものすごく狭いです。
僕の車はコンパクトカーですが、それでも安楽寺へ向かう途中の道でタイヤ1回ガリっとやりました。(僕の運転技術に問題があったかもしれませんが…)
大きな車に乗っている方や、運転技術が不安な方は十分注意して運転してください。
あらかじめ別所温泉について調べておくとスムーズ
あと、別所温泉は見どころがあちこちにあるので、あらかじめ観光スポットの場所とかをいろいろ下調べしておくと効率的に楽しめると思います。

出典:別所温泉観光協会公式HP(bessho-spa.jp/map/)
こんな感じで、かなりの広範囲にわたって観光スポットやお店が点在しています。
別所温泉に行こうと決めたら、ガイドマップを上記の別所温泉観光協会HPからダウンロードするか、現地で調達して下調べしておきましょう。
温泉むすめ「別所愛染ちゃん」についても知っておこう!

出典:温泉むすめ公式HP(onsen-musume.jp)
地元の方に話を聞いたところ、別所温泉はいま「温泉むすめ」で大きな盛り上がりを見せているそうです。
温泉むすめは、日本全国の温泉地や観光地の魅力を国内外に発信する、いわゆる地域活性化を目的に作られたプロジェクトです。
全国各温泉地をモチーフとしたキャラクター(神様)を制作し、コミックやノベル、アニメーション、音楽、グッズ販売や現地イベントなど、多面的な展開を実施しています。
地域活性化が目的のため、各温泉むすめのグッズは大都市での販売や通信販売等を極力行わず、直接現地で買わないと手に入りません。

出典:温泉むすめ公式HP(onsen-musume.jp)
そんな温泉むすめですが、別所温泉は2025年4月18日より、風格と儚さを併せ持つミステリアス系むすめ「別所愛染(べっしょ あいせ)」を展開しています。
取材当日も、温泉むすめファンの方が大勢訪れていました。
というわけで、別所温泉に来たらぜひ別所愛染ちゃんのグッズを購入していってください。
もちろん自分が住んでいる地域の温泉があれば、そこの温泉むすめもぜひチェックしてみてください。

長野県には「白骨」「湯田中」「野沢」「昼神」「下諏訪」「上諏訪」「鹿教湯」の各温泉地にも温泉むすめがいます。
別所温泉をぶらぶら散策
では、今回ぶらぶら散策した別所温泉の名所、観光スポットを紹介します。
正直、めちゃくちゃ紹介する場所が多いので、ダイジェストっぽく簡単にさらっと紹介していきます。
詳しく掘り下げたい場所は、それぞれ個別記事にしますので、各リンクへ飛んでください。
別所温泉と言えば「北向観音」

別所温泉を語る上で欠かせないのが、北向観音(きたむきかんのん)です。
北向観音堂は、平安時代初期の天長2年(825年)、比叡山延暦寺座主の慈覚大師円仁により開創された霊場です。
その名の通り、本堂が北を向いているという非常に珍しい作りになっています。
現世と来世の両方の幸福を得るためには、「北を向いた北向観音」と「南を向いた善光寺(長野市)」両方参拝しなくてはいけないそうです。
御本尊は、すべての人々を救済する仏様「千手観音(せんじゅかんのん)」です。
なお、2025年10月11日~11月9日には開創1200年を記念して、「北向観音御開帳」が行われます。
1961年から、なんと64年ぶりに前立御本尊である「千手観音菩薩」を拝観できるそうです。
この機会を逃したら、たぶんまた数十年後になると思います。
北向観音については、以下の記事でさらに詳しく、たくさんの写真や動画で魅力を解説しています。
関連記事:【長野県 上田市】別所温泉にある北向観音は美しいお堂が並ぶお寺
「北向観音参道」には個性的なお店がいっぱい!

北向観音に向かう道には、個性的なお店が並ぶ「北向観音参道」があります。
いかにも温泉街、といった雰囲気。
ぶらぶら歩いてるだけでも楽しいです。

イタリアンジェラートのお店、「ハレterrace(ハレテラス)」さん。
松本や軽井沢にもお店があるそうです。

こちらは「ギャラリー 作る屋」さん。
工芸作家のクラフト作品やアート工芸品のショップで、常時30人以上の作家さんの作品を展示しているそうです。

お休み処「しゅうぷろ」さん。
無人の休憩所になっているので、気軽に立ち寄れます。観光で疲れたらここで一休みしていきましょう。
別所温泉や塩田平周辺のパンフレットも手に入るので、一番最初に訪れてもいいと思います。

中には飲み物やお菓子の販売のほか、イベント展示やなぜかグラン〇ーリスモで遊べるコーナーがありました。(めっちゃ遊んだ)

しゅうぷろさんの店の前には販売機があり、温泉むすめ別所愛染ちゃんのグッズやお菓子が売っています。
( ゚Д゚)「エ〇リアル(一番左上)高あああああ!」
と思いましたが、奥にもあって3袋600円でした。
( ゚Д゚)「(それでも)高あああああ!」
これが観光地価格ってやつか…(違います)

お土産屋さん「柏原商店」さん。
もう、温泉地と言ったらこれ。
個人的な意見ですが、こういうお店がないと温泉地とは認めません。

同じくお土産屋さん「諏訪商店」さん。
柏原商店さんや諏訪商店さんのようなお店に入って、お土産を見て買っていくのが温泉街の醍醐味です。
余談ですが、昔こういうお店ではよく地名の入った提灯とペナントが売っていましたよね。

イメージ:提灯
これこれ。わかる人はわかると思います。
僕の親も、これめっちゃ集めていました。
レトロな喫茶店「スケッチブック」で一休み

北向観音参道に来たら、ぜひ寄ってほしいのがカフェ「スケッチブック」さん。
レトロで素敵な雰囲気のカフェで、僕の中ではカフェというより「喫茶店」と呼ぶのがふさわしいと思ってます。

店内も期待を裏切らない、落ち着いた雰囲気です。

スケッチブックさん一押しの席、窓際の席です。
北向観音参道を行きかう人々や、通りの雰囲気を満喫できます。
ドリンクや料理はもちろん、人を撮ってもめちゃくちゃ絵になるので、SNSに投稿する写真を撮るならこの席です。

店内には別所温泉一押しの温泉むすめ別所愛染ちゃんのパネルがありました。
また、スケッチブックさんでは別所愛染ちゃんのアクリルスタンドや缶バッジなどのグッズも売っています。

席に着き、クリームソーダを注文しました。
( ゚Д゚)「これぞクリームソーダ!」
と叫びたくなるような、超正統派の王道クリームソーダです。
お店の方には、取材や掲載許可のほかにも「まこも」や温泉むすめ、北向観音御開帳などいろいろなお話を聞かせていただきました。
本当にありがとうございました。
あと、余談ですが…お店の方が僕に対して
『お兄さんって…ほら、芸能人のあの人に似ているなあ…ほら、あれ…』
と言っていたのですが、結局思い出してもらえませんでした。

ものすごく気になるので、次回伺ったときまでに思い出しておいてほしいです。(笑)
北向観音周辺にも個性的なお店や旅館がいっぱい
参道以外にも、北向観音の周辺には素敵なお店がたくさんあります。
その中から一部、本当に一部ですが紹介します。
数十店あるので紹介しきれないのよ…ガイドマップ見て回ってください。

基本的に取材許可をもらっていないので、HPやSNSのリンクとかは載せていません。各自でチェックしてください。

カフェ「hanatoki(ハナトキ)」さん
インスタを見ると、おいしそうなケーキやプリンが載っていました。
おそらく前のお店の名残であろう、屋根の「LPガス」「各種燃料」が良い味を出しています。

地元のお菓子屋さん、厄除けまんじゅうで有名な「島屋菓子舗」さん。

天ざるが一押しの食堂「三友軒」さん。

もちろん温泉街なので、老舗旅館もたくさん並んでいます。
お手頃な旅館から僕の収入ではちょっと厳しい旅館まで、予算に合わせて選べます。
誰でも無料で利用できる足湯「ななくり」

北向観音の駐車場すぐそばには、誰でも無料で利用できる足湯「ななくり」があります。
別所温泉の古称地名「七久里(ななくり)」と、今の苦しみが離れる七苦離の意を兼ねて「足湯ななくり」と名付けられました。

別所温泉の奥にある安楽寺の、国宝八角三重塔をモチーフにした総ヒノキ造りの足湯です。
お湯をかけると幸せになれる「湯かけ地蔵」

足湯ななくりのすぐそばにある「湯かけ地蔵」。
昔、信仰深い春蔵がとある沼地で自分を呼ぶ声を聞いた。
「泥にまみれて永いこと此処にいる。一度信濃の湯につかりたい。身を清められたらお前の願いを叶えよう」
春蔵が声に従って沼に入り、泥の中から一体の地蔵尊を取り出し別所の湯に入れたところ、春蔵は美しい女人と結ばれ子宝にも恵まれて幸せな日々を送ったとの逸話が残っているそうです。

( ゚Д゚)(あれ?春蔵、信仰深いわりに願いは意外と俗っぽいな)
とか一瞬思いましたが、それはさておき、逸話同様に湯かけ地蔵にお湯をかけると幸せになれるそうです。
水車小屋とあずまやと美しい景色

駐車場そばにある水車小屋。
水車小屋って、今はもうあまり見ませんよね。

水車小屋の近くにあるあずまや。
要は休憩所です。

別所温泉は、歩けば歩くほど面白いもの、素敵なお店、懐かしい風景や美しい景色を見られます。
なので、目的を決めずにふらふら歩いているだけで十分楽しいです。
適当に歩いて、気になった場所やお店に行ってみるというのもありですね。

もちろん散策は天気が良い日がおすすめです。

この日は38度と、ちょっと天気よすぎましたけどね。
国宝・八角三重塔が見られる「安楽寺」

北向観音から山に向かって少し登っていったところに国宝・八角三重塔のある「安楽寺」があります。
歩いても行けますが、車で行くと楽です。
道、めっちゃ狭いけど。
※ここに向かう道でタイヤ擦ったのをまだ根に持っている

安楽寺には、昭和27年に国宝に指定された「八角三重塔」があります。
調査の結果、建立年代は正應2年(1289年)ということが判明し、少なくとも1290年代(鎌倉時代末期)には建立された「国内最古の禅宗様建築」であることが分かっています。
過去には奈良の西大寺や京都の法勝寺に八角塔があったそうですが、現在それらはすべて失われてしまいました。
つまり、現在ではこの安楽寺の八角三重塔が国内唯一現存する八角塔です。
…
( ゚Д゚)(どう見ても四重塔にしか見えないが…?)
と、僕と同じ疑問を持った方もいると思うので簡単に説明します。
一番下の屋根は「裳階(もこし)」、いわゆる「ひさし」のためカウントされないようです。
常楽寺や八角三重塔については、以下の記事でさらに詳しく、たくさんの写真や動画つきで紹介しています。
関連記事:【長野県 上田市】別所温泉 安楽寺にある国宝八角三重塔は、日本に唯一現存する貴重な塔
重要文化財・石造多宝塔が見られる「常楽寺」

安楽時から少し離れた場所にある「常楽寺」は、北向観音堂が建立された天長2年(825年)に「三楽寺」の一つとして建立されました。
三楽寺とは、先ほどの安楽時とこの常楽寺、そして焼失により現在は残っていない長楽寺、この3つのお寺の総称です。
常楽寺は茅葺屋根の大変趣のある本堂が特徴で、御本尊は『妙観察智弥陀如来(みょうかんざっちみだにょらい)』。
全国的にも珍しい、宝冠を被った御姿の阿弥陀如来様です。

常楽寺本堂の奥には、国の重要文化財「石造多宝塔」があります。
多宝塔とは、「一切経(仏教の経典のすべてを総称する言葉で大蔵経とも呼ぶ)」を納めるために作られた塔です。
木造の多宝塔は数あれど、石作りの多宝塔は全国でもほとんどありません。
特に、優れた石造多宝塔として国の重要文化財に指定されているものは、この常楽寺の石造多宝塔と、滋賀県にある少菩提寺の石多宝塔の2つだけだそうです。
常楽寺については、以下の記事でより詳しく解説しています。
関連記事:【長野県 上田市】別所温泉の常楽寺は、重要文化財・石造多宝塔を擁する茅葺屋根が美しいお寺
7つの苦しみを取り除いてくれる「七苦離地蔵尊」

北向観音から別所温泉駅側へ少し下ったところに、「七苦離地蔵尊(ななくりじぞうそん)」があります。
昔、別所温泉は「ななくりの里」と呼ばれ、七つの苦しみから離れることができる楽土とされていました。
その地名にちなんで、このお地蔵様は「地獄」「餓鬼」「畜生」「修羅」「人間」「天上」の六道を輪廻する人間の苦しみを取り除いてくれる「七苦離地蔵堂」と呼ばれています。
中に安置されているお地蔵さまは平安時代後期のもので、この辺りの仏像の中でも最も古いものになるそうです。

小さなお堂ですが、作りが美しくついつい足を止めて見てしまいます。
オシャレな丸窓電車が見られる「別所温泉駅」

七苦離地蔵尊からもう少し下ると、「別所温泉駅」があります。
別所温泉駅は、ローカル線上田電鉄別所線の終着駅で、電車で別所温泉に来る際の最寄り駅です。

別所温泉駅の敷地内には、上田電鉄別所線のシンボルである丸窓電車「モハ5250形」電車が展示されています。
昭和2年に3両製造され、昭和3年5月22日から昭和61年9月30日まで上田電鉄別所線で使用されました。
おしゃれな楕円形の窓だった点から、「丸窓電車」の愛称で親しまれ、昭和59年にはエバーグリーン賞を受賞しています。
別所温泉駅は、別所温泉街の入り口と言うか帰り道にあるので、ぜひ寄って行ってください。
まとめ:上田市 別所温泉はノスタルジックなのに新しい信州の鎌倉
今回は、長野県上田市別所温泉周辺を紹介しました。
来る前は、長野県内によくある寂れた温泉街(失礼だな)を想像していましたが、来てみたら、はっきり言って文字数が足りないくらい素敵な見どころだらけの場所でした。
ゆっくり温泉宿に宿泊して観光も良いですが、長野市から上田市からも意外とアクセスが良いので、ふらっと来てのんびり日帰り散策するのもおすすめです。
いや、もうすっかり別所温泉のファンになっちゃいました。
取材しきれなかった場所もたくさんあるので、近いうちにまた行って追記します。
このブログでは、このほかにも長野県の観光スポットをたくさん紹介しています。以下の記事もぜひ読んでみてください。

