聖高原は、標高約900m~1,000mの東筑摩郡麻績村にある高原です。
釣りやアヒルボートでのんびり遊べる「聖湖(ひじりこ)」と、北アルプスや美ヶ原、北信五岳(妙高山・黒姫山・戸隠山・飯縄山・斑尾山)が望める絶景が楽しめる三峯山展望台があります。
…ただ、僕が推したいのはそんな観光ガイドに書いてあるような、お綺麗な上辺だけの聖高原じゃねえ!
美しい展望なんざ、長野県どこ行っても見れるわ!(暴言)
湖だって腐るほどあるわ!(暴言)
なので、僕がもう少しディープな聖高原を紹介したいと思います。

もちろん湖も景色も紹介しますけどね。
聖高原は湖と景色綺麗で、名物スカイライダーで遊べる高原
冒頭でもお話した通り、聖高原の基本的な楽しみ方は綺麗な景色です。
ただ、せっかく聖高原に来たんだし、ぜひ「聖博物館」と「スカイライダー」は楽しんでいってほしい。
聖博物館は古…じゃなくて、レトロ感と手作り感あふれる楽しい博物館で、野外展示では戦闘機と蒸気機関車が展示されています。
スカイライダーは、リフトで三峯山へ登っていき、てっぺんから手作り感あふれる別の意味でスリル満点のコースをレバー1本の頼りないソリで滑り下りてくる楽しいアクティビティです。
ほかにも、聖高原では冬はスキー、それ以外の季節ではコテージやテントでキャンプ、バーベキューも楽しめます。
…と、鼻息荒く紹介したものの、ぶっちゃけ肩ひじ張って楽しみに行くような場所ではないです。(暴言)
いい意味で…いい意味でゆるく楽しめる高原です。
老若男女問わず楽しめるので、天気のいい日はお子さんを連れて家族でお出かけしたり、のんびりデートにもおすすめ。

暴言ばかり吐いていますが、僕が暴言吐くときは大体お気に入りの場所です。興味と愛がないと毒も吐かない。
聖高原の基本情報・アクセス
住所 | 〒399-7701 長野県東筑摩郡麻績村麻 |
電話番号 | 0263-67-2133(聖高原観光案内センター) |
営業時間 | 24時間 |
スカイライダー 営業時間・期間・利用料金 |
開館時間:8:40~16:30 定休日:毎週火曜日(臨時休業あり) 料金:大人1回600円/子供1回400円 (リフト込み・3回券/6回券あり) |
聖博物館 営業時間・期間・利用料金 |
開館時間:9:00~17:00 定休日:毎週火曜日(冬季閉館) 電話番号:0263-67-2210 入館料:大人300円/小中学生150円 |
駐車場 | あり |
所要時間 | 3時間~4時間 |
長野市から聖高原へ行く場合は、千曲市の姨捨駅近くにある国道403号を通っていけばほぼ一本道です。長野市街地から1時間ちょっとで着くので意外と近いと思います。
松本市や安曇野市からも、国道19号から国道403号へ進めば一本道です。
高原自体は公園なので24時間365日利用できますが、火曜日は博物館もスカイライダーも休みなので、どうせ行くなら火曜日以外が良いと思います。
また、冬季は博物館もスカイライダーもお休みです。
遊ぶのにかかる所要時間は、「何をどこまで見るか」「何をして楽しむか」によって大きく変わりますが、博物館もスカイライダーも見て回るなら数時間は見ておいた方が良いでしょう。
行き帰りの時間も考えて、一日かかると思って行った方が良いと思います。

引用:麻績村観光サイト(www.vill.omi.nagano.jp)
最新情報は、公式の麻績村観光サイトを確認してください。
聖高原を楽しむためのポイント・注意点
- 怪我には十分注意すること
- 火曜日や冬季は行っても何もない
別に聖高原独自の注意点ではありませんが、自然の中で遊ぶのでケガには要注意です。湖に柵はありませんし、リフトやスカイライダーだって調子に乗ってふざけてるとケガをします。
さらに…
博物館も甘く見ているとケガをするぞ!(理由は後述)
はしゃぐのは構いませんが、最低限のルールとマナーは守って安全に楽しんでください。
あと、聖高原は博物館もスカイライダーも火曜日休みです。
つまり、火曜日に行ってもただの高原です。
ただの高原って表現もどうかと思いますが、とにかくただの高原が広がっているだけです。
もちろん、ただの高原として湖や高原の景色を楽しみに行くのは良いと思います。ただ、せっかく行くならやはり博物館やスカイライダーも体験してほしいです。
※画像はイメージです
あと、冬はスキー目的以外では行かないほうが良いかも…。
酷道とまでは言いませんが、とにかく雪道が怖い。ランクルとか、ジムニーに乗っている方以外は厳しいと思います。
…まあ、冬の国道403号なんて生粋の長野県民の僕でもできれば通りたくないような道なので、わざわざ行く人はいないと思いますが。(地元の人ごめんね)
でも、きっと冬の聖高原でしか見られない景色とかもあると思うので、いつか行って写真撮ってきます。

もし冬の聖高原の景色撮ってきたよー!という方がいましたら、掲載しますので僕に寄付してください(笑)
聖湖入り口側は、釣りとボートと散策が楽しめるのんびりスポット
聖高原の麓というか、入り口にある聖湖です。湖の向こうに見えているのが、公園や博物館、リフトにスカイライダーがあるエリアになります。
アヒルボートや手漕ぎボートにも乗れます。
種類 | 30分 | 1時間 |
手漕ぎボート | 800円 | 1,300円 |
アヒルボート | 1,200円 | 2,000円 |
乗ったところも撮影しようと思いましたが、自分の年齢と体力を考えて時間制限内に戻ってくる自信がなかったのでやめました。
聖湖の入り口側はこんな感じで、本当にのどかです。

この日は風が強く、ゴウゴウと音が入ってて申し訳ないです。
メインスポット、公園側エリアに移動
湖の反対側、公園エリアの駐車場に車を停め、下ってきたところの景色です。
湖の奥に見える赤い屋根の建物付近は、先ほどのボート乗り場があった場所です。
公園エリアの聖湖付近では、のんびりできる芝生や子どもたちが遊べる遊具があります。
湖のほとりの景色です。この日は、近くの桟橋で多くの人が釣りを楽しんでいました。
聖湖はへら鮒釣りのメッカらしいです。
この日、天気は良かったんですが…風が強かった。

こっちも風の音が入ってて申し訳ねえ…
侮るなかれ!聖博物館は意外と(失礼)楽しめる!
駐車場の近くに聖博物館があります。
- 本館1階…歴史風土と文化
- 本館2階…善光寺街道麻績宿
- 別館 …航空資料館
- 公園 …戦闘機と蒸気機関車の展示
…とまあ、ぱっと見は地味…ゲフンゲフン普通のどこにでもあるような博物館っぽいです。
入り口で入館料を支払います。
本館1階、歴史風土と文化のコーナーです。
…
( ゚Д゚)(床になんか散らばってる…)
この日は、お子さん向けのイベントをやっていたっぽいです。
それにしてもすごい大胆な配置だ…実家を思い出しました。
ただ、こういう雑…じゃなくて緩さが聖博物館の素敵なところです。
本館2階、善光寺街道麻績宿の展示コーナー。
ここはいたって普通。仏像や歴史に興味のある方は楽しめると思います。
別館の航空資料館へ向かいます。
別館の航空資料館です。
航空資料館のはずなんですが…この日は奥に謎のジオラマがありました。
話を聞いたところ、聖博物館の常設展示ではなく、ボランティアの愛好家が期間限定で展示しているNゲージだそうです。
一見、聖高原にも聖博物館にも関係なさそうですが…なぜNゲージなんでしょうか。
こういう雑…じゃなくて緩さが聖博物館の素敵なところです。(2回目)
毎回こういう展示になっているわけではないんですが、うまくタイミングが合えば楽しめると思います。
展示しているスタッフさんも親切で、いろいろ教えてもらえます。実際、Nゲージを間近で見たのは初めてでしたが、非常に楽しめました。
というわけで、楽しいNゲージの動画もどうぞ!
家に余分な部屋でもあれば設置したくなりますね。
別館1階に降りると、巨大な戦闘機のエンジンがけっこう無理やりな感じで展示されていました。
よく見ると、奥にありがたい仏像様が安置されていますがエンジンで隠れてしまっていて、ほぼ見えません。
なお、展示物には柵などはありません。壊さないようにすれば触ってもいいそうです。
こういう雑…じゃなくて緩さが聖博物館の素敵なところです。(3回目)
このように、聖博物館は割とガチの体験型博物館なので、普通の博物館だと思って気を抜いて歩いているとケガをします。
例えば、エンジンには尖った箇所もあるのでケガには十分注意してください。

万が一けが人が出たりして展示方法が変わったら、聖博物館の良さである「ゆるさ」が失われてしまいます
聖博物館最大の目玉、戦闘機と蒸気機関車のある屋外展示へ
別館1階から外に出ると、さまざまな戦闘機、戦艦の主砲、D51蒸気機関車が展示されている庭に出られます。
ぶっちゃけ、ここが聖博物館のメインです。
…は、さすがに言いすぎですが、一番見ごたえがあって、特にお子さんが喜ぶエリアなのは間違いないでしょう。
一番最初に目にするF86ーDは、1950年代にアメリカ空軍が運用していた戦闘機(正確には全天候要撃機)で、愛称は「セイバー」です。
なんとこのセイバー、実際にコックピットに搭乗できます。
ただし、ボランティアスタッフがいる10~16時の間のみらしいので、絶対乗りたい方は確認してから行ったほうが良いと思います。
せっかくなので、お子様たちに混ざって僕も乗ってみることにしました。
座ったときの景色はこんな感じです。
写真ではよくわからないと思いますが、10個以上のメーターと、数十個のスイッチ類があります。
視界不良でも出撃する全天候型という特性上、操縦とレーダーで手一杯になるため、「手が3本必要」とまで言われたそうです。
確かにこんな複雑な操作が必要な機体で出撃したら、
( ゚Д゚)「オートパイロットどこー!」
って叫んだまま撃墜されそう。
※1950年代の戦闘機にオートパイロットなんてありません
こちらは、当時世界の7隻しかなかった40cm砲を搭載した世界七大戦艦の一つ、「陸奥(むつ)」の主砲と弾です。陸奥は帝国海軍の象徴として親しまれていました。
男の子としてはこういう展示を見るとワクワクしますね。
戦争遺構でワクワクするのは不謹慎、と言われるかもしれません。
ただ、どんな動機であろうとまずは戦争を知らないとその悲惨さも理解できませんし、その先の平和について考えることもできません。
陸奥主砲の近くにある看板にも
【平和を欲するならば、戦争を理解せよ(リテルハート)】
と書いてあります。
このハチドリみたいな先端の戦闘機は、Fー104J。通称「スターファイター」です。
Fー104Jの最高速度はマッハ2級。
マッハ2級は、単純計算で時速にして約2500kmくらい。(気温と高度で大きく変わるのであくまでも目安です)
もう少しわかりやすく説明すると、長野県から1時間で中国の重慶や成都、ベトナムのラオス、タイあたりまで行ける計算です。
…速っ( ゚Д゚)!
こちらは先ほどコックピットに乗ったF-86Dセイバーの派生型、F-86Fセイバーです。
エンジンが強化されてるそうです。
こっちはコックピットには乗れませんが、こうやってもぐりこんで写真撮影もできます。
こういう雑…じゃなくて緩さが聖博物館の素敵なところです。(4回目)
これは、レシプロ練習機T-34A、通称「メンター」です。
メンターは良き指導者という意味で、練習機にぴったりの愛称ですね。
一番奥には、D51形蒸気機関車、通称「デゴイチ」があります。
1936年から1951年にかけて1115両が製造され、日本でもっとも製造された車両として知られています。
このデゴイチも、スタッフがいれば実際に運転席に乗れるそうです。
あいにくあまり鉄道に興味がn・・・時間の都合がつかなかったので乗りませんでした。
好きな方は時間を忘れて楽しめそうですね。
最後はリフトに乗って展望台の景色を楽しんでからの…スカイライダー!
聖博物館から山のほうへ少し上がると、リフト乗り場に行く道があります。写真で言うと、右側の「営業中」と書いてある看板の道を上がったところです。
途中、キャンプ用のコテージがありました。バーベキューもできるそうです。
リフト入り口。
えー…実は僕、高所恐怖症で、リフトとかゴンドラとかめちゃくちゃ苦手なんですよね…
昔、ゴンドラに乗ったことがあるのですが、恐怖のあまり乗っただけで腰を痛めました。
それくらい苦手なので、15分くらいリフト前のベンチに座ってずっと悩んでました。
リフト乗り場の横には、スカイライダーの終着点があります。あの奥からシューッとソリに乗って下りてきます。
聖高原と言えばスカイライダーです。冒頭でも触れましたが、スカイライダーを紹介しないと聖高原の記事としては成り立ちません。
ただ、そのためには苦手なリフトに乗って頂上まで行かないといけない…
もういっそ自らの足で頂上まで歩いてやろうとも思いましたが、料金が「リフト+スカイライダー」という構成なので、それはそれでもったいない気がする。
というわけで、覚悟を決めてリフトに乗ってきました。
…
まあ、みなさん見てお気づきでしょうけど、ここのリフト…めっちゃ低いんですよね。
一番高い所でも、小学生が飛び降りても捻挫するかどうかレベルの高さ、いや低さです。
それでも僕は、リフトにしがみついて震える手で動画を撮りました。

本当はリフトに乗っている最中、横や後ろの景色も撮影したかったのですが、それどころじゃなかった。
低い位置を登っているとはいえ、上から見ると意外と登ってきたのがわかります。
遠くの山々は、北信五岳(戸隠山・黒姫山・飯綱山・妙高山・斑尾山)です。
さらに奥には、雪を被った白馬岳・杓子岳・鑓ヶ岳(やりがたけ/白馬鑓ヶ岳)が見えます。
この絶景は、勇気を出しリフトで登ってきた者のみが見られるご褒美です。
※繰り返しになりますが、リフトは小学生でも余裕で乗れる高さです。
リフトを下りた先には三峯山展望台があり、ここからはさらに綺麗な景色が見られます。
スカイライダーで降りる前に見ておきましょう。
三峯山展望台からの景色です。
先ほど散策した聖湖や、長野県の名山、名峰のパノラマビューです。
すぐ下にはスカイライダーのコースも見えます。帰りはあのコースを滑って帰ります。
展望台の右を見ると、千曲市や長野市、そして千曲川が見えます。いわゆる善光寺平です。
この日はうっすら靄が出ていて残念ですが、空気の澄んでいる日はもっと遠くまできれいに見えるはず。
こんな感じで360度(すみません、せいぜい180度ですが)ぐるっと見渡せる展望台になっています。
( ゚Д゚)(手振れしないGoProが欲しい…)
気が済むまで景色を堪能したら、聖高原の目玉アクティビティ、スカイライダーに乗って帰りましょう。
金属製のコースを、このソリに乗って滑り降ります。
レバーを手前に引くとブレーキ、前に傾けるとアクセル(というよりブレーキ解除)のみの、実にシンプルな操作です。
というわけで、最後にスカイライダーの動画をどうぞ!
…すみません、ビビってブレーキから手を離せなかったのでスピード感がいまいちですが、スカイライダーがどんなものか、なんとなくイメージは持ってもらえたと思います。
( ゚Д゚)(だってガタガタ言ってるし、カーブも多いんだもん!)
場所とアクセル加減次第では、結構身の危険を感じるレベルのスピードが出ます。
コース後半では勾配が緩くなるので、むしろアクセル開けてスピードを出すように指示されるのですが、
( ゚Д゚)(どこまでスピード出していいの?)
( ゚Д゚)(本当に出して大丈夫?)
( ゚Д゚)(いや、でももし止まってしまうと迷惑だよな…)
と、さまざまな葛藤が生まれてレバー操作に迷います。
あと、なんというか…スピードとは別の怖さ…ほんのりコースとソリから感じる手作り感というか…100%このシステムに身を預けるのに不安を感じるというか…
某遊園地の木造コースターに近い、心理的スリルがあります。
というわけで、ゆるい動画になってしまった言い訳を並べてみましたが、なんだかんだでかなり楽しい乗り物なので、聖高原に来たら、絶対スカイライダーには乗っていってください。
というわけで、今回は長野県麻績村の聖高原を紹介しました。
「綺麗な景色でも見られればいいかな」くらいであまり期待せず、フラッと行ったのですが思った以上に楽しめる場所でした。
休日もあまり混まないので、天気のいい日は同じようにフラッと聖高原の景色と博物館とスカイライダーを楽しみに来てみませんか?
このブログでは、このほかにも長野県北信地域中心にいろいろな観光地を文字と写真多めでゆるく紹介しています。時間があれば、以下の絶景スポット記事もぜひご覧ください。
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