長野県北部の飯綱町には、「いいづなアップルミュージアム」というおもしろい博物館があります。
普通「博物館」と聞くと退屈で難しい展示物が多く、学校行事で無理やり連れてこられることがほとんどで、よほど興味のある博物館でない限り自主的に行こうという方は少ないかもしれません。
ところがこの博物館、他の博物館とは一味違います。
サイトやパンフレットを見る限り、一見真面目な博物館を装っていますが…
ぶっちゃけ、あまりにくだらなくて逆に面白い、ついツッコミを入れずにはいられないかなり特殊な博物館です。
ちょっとディスってしまいましたが、個人的にはめちゃくちゃ好きな博物館です。
仕事で2回、プライベートで2回来てます。
今回、いいづなアップルミュージアムに取材に行ってきましたので、どんな博物館なのか、どんな展示物があるのか豊富な写真付きで紹介します。
この記事を読み終える頃には、きっとあなたも行きたくなる…はず。
いいづなアップルミュージアムは、りんごづくしの不思議な博物館
いいづなアップルミュージアムは、その名の通りりんごに特化した博物館で、りんごに関するさまざまな知識が学べます。
…と、こう書くと普通の博物館っぽいんですが…
問題は…じゃなくて最大の特徴は、「りんごに関するものなら何でも集めちゃえ」という博物館の姿勢です。
例えば、以前この地域にあった「三水村」で使われていたりんごデザインのマンホール。
( ゚Д゚)「まあ、わかる。」
歴史的資料としても博物館に展示する価値があります。
りんごをモチーフにしたグラスや小物類。
( ゚Д゚)「まあ、わかる。」
来館者を退屈させないために、こういう遊び心のある展示は必要だと思います。
昔のレコードのジャケット。
一瞬「なんで博物館にレコード?」と思いましたが、よく見ると謎が解けます。
- 初恋りんごっこ
- りんごがひとつ
- リンゴ追分
( ゚Д゚)(なるほど…名前に「リンゴ」が入っているのか…)
ちょっと方向性というか、雲行きが怪しくなってきましたね。(笑)
そしてもっとすごいのが次の展示物です。
椎〇林檎(りんご)さんのパネル。
( ゚Д゚)「まったく意味がわからん。」
こんな感じで、「ちょっとでもりんごがかすってたら展示してええやろ」という、どう考えてもぶっ飛ん…攻めた姿勢の博物館です。
でもこのぶっ飛んだ姿勢のおかげで、ワクワクというか楽しく回れる博物館となっています。
『博物館なんて退屈でつまらねえよ…』
そんなあなたの価値観を根底から覆す、いい意味でぶっ壊れた博物館です。
いいづなアップルミュージアムの基本情報・アクセス
住所 | 〒389-1206 長野県上水内郡飯綱町倉井5 |
電話番号 | 026-253-1071 |
営業時間 | 4月~12月 9:00~16:30 最終入館は30分前まで 冬季は営業時間短縮の場合あり |
休館日 | 毎週月曜日(祝日の場合は翌日) 年末年始 |
入館料 | 大人:300円 小中学生:150円 ※飯綱町に在住の方、小学生未満のお子様は無料でご覧になれます。 |
駐車場 | あり |
所要時間 | 60分~120分 |
いいづなアップルミュージアムは、その名の通り長野県北部「飯綱町」にあります。
長野市から国道18号を上越方面に30分~40分ほど走ると「牟礼駅」が見えてくるので、そこを右に曲がり飯綱町立三水小学校を目指せば見えてきます。
初見だとちょっとわかりにくい場所にあるので、ナビで確認しながら行くと確実です。
いいづなアップルミュージアムの営業時間は9:00~16:30で、休館日は毎週月曜日です。(月曜日が祝日の場合は翌日)
入館料は大人300円で、併設されているカフェとギャラリーホールは無料で利用できます。
見て回るのにかかる時間は、人によりますがざっと見るだけなら30分~1時間程度です。
カフェやギャラリーホールを利用する場合は、さらに30分ほど見ておきましょう

ただ、展示物を細かく見ていくとものすごく面白いので(これも人による)、興味のある方は2時間くらい確保した方がいいかもしれません。

引用:飯綱町観光協会(https://1127.info/)
公式の情報や、冬以外の写真を見たい方は飯綱町観光協会公式HPをチェックしてください。
いいづなアップルミュージアムを楽しむためのポイント・注意事項
- もし行くなら冬じゃないほうがいいかな…
どっかの記事でも書いた記憶があるんですが、せっかくのアップルミュージアム、できればりんごの旬である8月~12月頃に行った方が楽しめると思います。
上記の通り、冬に行くと雪だらけで景色もへったくれもありません。
もちろん冬景色もこれはこれで綺麗なんですが…

引用:飯綱町観光協会(https://1127.info/)
りんごの季節(というか冬以外)に行けば、こんなに美しい入口の広場が解放されています。
また、広場に並ぶ珍しい品種のりんごの木を間近で見るチャンスです。
雪も無くて行くのも楽ですし、過ごしやすいと良いことづくめ。
じゃあ、なぜ今回僕は冬に行ったのか。
( ー`дー´)キリッ「行きたかったから」
ぶっちゃけ、ほかの季節の感想とか写真なんてネットやSNSで検索すればいくらでも出てくるし、見たきゃそっちを見ろっ( ゚Д゚)!(笑)
冬のいいづなアップルミュージアムの記事なんてたぶん俺くらいしか書かない。
というわけである意味貴重な記事だろうと、開き直ってみる。
ただ、館内の展示物は季節で変わるわけではないので、冬に来たって十分楽しめます。
むしろ人も少なくゆっくりできるし、雪も綺麗なので意外とおすすめの季節です。

と、再度開き直ってみる。
いいづなアップルミュージアムを散策
いいづなアップルミュージアムの外観です。
雪で何が何だか分かんねえな…(笑)
看板も、自慢のりんご並木も全部雪で埋まっています。
これに関してはマジで申し訳ない。
春になったら撮り直…すかも。
完全に来る時期を間違えてますが、館内に入ってしまえば関係ありません。
受付で入館料300円を払います。
ほかにお客さんがいなかったからか、入館料を払うと展示室の電気をつけてくれました。
( ゚Д゚)(斬新な節約システム!!)
もう、こういうゆるいところいちいち好き。(笑)
展示室の入口です。
入り口付近の様子。
この辺りは、まだ至って普通の博物館です。
りんごの品種や飯綱町と、りんごの歴史に関する情報が展示されています。
( ゚Д゚)(いや、おもったよりまともだな)
とか思った人もいると思いますが、この辺りから徐々に様子がおかしくなってきます。
リンゴ味のお菓子のパッケージやジュースの瓶、りんごモチーフの食器、そして世界各国のりんご料理が展示されています。
りんご料理の写真を見てみると、アップルパイや焼きりんごはわかりますが…りんごの天ぷらやアップルおこわは斬新。
調べてみたらクッ〇パッドをはじめ、色々なサイトで作り方が書いてありました。
( ゚Д゚)(ネタで無理やり創作した料理じゃなかったのか…)
展示室中央にある、大きなりんごのオブジェ。
おそらくこの博物館最大の映えスポットです。
綺麗で見ごたえがありますが、オブジェの周りにも展示品がたくさんあるのでオブジェだけに目を奪われず、ぐるぐる回って見てください。
動画も撮ってきたのでどうぞ。
りんごに関する展示品は無数にあり、1個1個見ていくと本当に面白いです。
りんごモチーフのキーホルダーやステッカー類、。
デザインが好きな人だとあっという間に時間が過ぎます。
これは…「CHOCOLATE」とか書いてあるので、お菓子のパッケージっぽいです。
記事の最初でも紹介した、りんごに関するレコードのジャケットコーナー。
中には曲名にりんごが入っていないのに、「ジャケットでリンゴが写っている」という理由だけで展示されているものがあります。
( ゚Д゚)「もう何でもありだな!」
と多くの人はここでツッコみますが、この博物館の真価はまだまだこんなものじゃありません。
奥のコーナーが最もカオスです。
りんごモチーフの人形コーナー。
なんだこれ。
どこで売ってるんだこんなの…
りんごのネクタイやバッグといったファッションコーナー。
よく見ればおしゃれ…いやないな。
服やぬいぐるみ、おもちゃのコーナー。
もちろん全部りんごモチーフです。
長野県のPRキャラクター、りんごを被った熊の「アルクマ」もいます。
りんごの時計。
部屋に飾ったらそこだけ存在感というか違和感凄そう。
りんごモチーフの洋服。
これは意外とあちこちで売ってそう。
この博物館の中では比較的センスの良いアイテムです。
りんごのおもちゃ。
なんとなく昭和感が漂っています。
〇名林檎さんのパネル。
最初来たとき、しばらく理解できませんでした。
りんごに関する本コーナー。
レコードジャケット同様に、タイトルにりんごが入っていればOKです。
最後のコーナー。
ここには、ものすごいお宝があります。
これですこれ。
なんだかわかりますか?
1984年に発売された初代Mac!
もちろんApple(りんご)つながりなんですが、そんなことどうでも良くなるくらいの貴重なお宝です。
こちらは、僕と同年代くらいの方には懐かしいiMac。
当時、あこがれのアイテムでした。

結局Windows派になってしまいましたが。
りんごに関係する本のコーナー。
「聖書物語」は、おそらくアダムとイブの知恵の実(りんご)つながりかと。
美味しんぼはサブタイトルが「母なるりんご」になっています。
りんごに関係する映画のポスター。
僕のヒーローアカデミアと仮面ライダー鎧武のDVD。
ヒーローアカデミアはりんごを持ったシーンが出てくるというだけ。
仮面ライダー鎧武はフルーツで変身するライダーで、主人公はオレンジモチーフですが、DVDの中にりんごモチーフのライダーが出てきます。
もうめちゃくちゃですが、一応リンゴは出てくるので筋は通って(?)ます。
こんな感じで、館内の展示物は一見りんごに関係なさそうでも必ず何かしらりんごと結びついています。
そういう展示物を探して、いろいろ考察してみるのも楽しいと思います。
いいづなアップルミュージアムギャラリーホール散策
館内にはりんごの展示コーナーのほか、定期的にイベントを行っているギャラリーホールがあります。
ギャラリーホールは無料で入れるので、イベントをやっていたら立ち寄ってみてください。
ギャラリーホールの入り口には、ピアノとアーティストさんの作品が展示されています。
ピアノは、スタッフさんに言えば弾かせてもらえるそうですよ。
こういうところでさっとピアノが弾けたらかっこいいですね。
この日、ギャラリーホールでは「飯綱町文化協会祭」が開催中でした。
さまざまな手作りの作品が並んでいます。
無料で見学できますし、イベント期間中に来るとなんだか得した気分になれます。
アップルミュージアム内のi-café (アイカフェ)で休憩
館内には、コーヒーやりんごジュースのほか、ケーキや軽食も楽しめるカフェ「i-café (アイカフェ)」が併設されています。
りんごケーキを注文しました。りんごの塊がごろごろ入っていて食べ応え抜群。
りんご紅茶。
煮たりんごがたくさん入ってて、りんごの香りもする上品な紅茶でした。
ここに来たからには、りんごジュースは注文しないわけにはいきません。
いいづなアップルミュージアムのりんごジュースは、注文が入ってから生のりんごをそのまま絞ってくれます。
このりんごジュースに使用されるりんごの品種は、時期によって違うそうです。
この日の品種は、酸味の強い青りんごの品種「グラニースミス」でした。
ちなみに、前回も前々回もグラニースミスだでした。
グラニースミス以外の品種本当にあるのか?と疑いたくなります。(笑)
グラニースミスは加熱すると甘みが増すため、基本的には生食とかジュース向きではなくアップルパイなどで使われるそうです。
色はとても綺麗ですが、味は一般的なりんごジュースに比べてやや酸味が強め。決して不味くはありませんが、単純においしいとかでもない、不思議な味です。

生絞りなので、ちょっと時間が経つと急激に色が悪くなります!SNSように写真を撮る方はお早めに!
いいづなアップルミュージアムは、お土産コーナーも一味違う!
受付付近にあるお土産コーナー、こちらも面白いものが売っていておすすめ。
りんごジュースやりんごジャム、りんごのマグネットなどは序の口です。
あらゆる品種のりんごがプリントされたTシャツ。
( ゚Д゚)(ちょっとおしゃれ…)
受付の横では、飯綱町のご当地キャラクター、りんごの妖精「みつどん」グッズが売っています。
5枚一組で、デザインがランダムのみつどんシールを買いました。
じわじわ来るこのセンス、最高です。
今回はこの5枚が入ってました。
このジワジワくるセンスがたまりません。
次回また買って全種類コンプリートしたいと思います。(何種類あるのか知らないけど)
今回は、飯綱町のいいづなアップルミュージアムを紹介しました。
全部の展示品を紹介しきれませんでしたが、楽しそうな雰囲気は伝わったと思います。
実際に訪れてみるともっと面白いので、ぜひ立ち寄ってみてください。
アップルミュージアムからもう少し道を上ると、全国に『サンクゼール』『久世福商店』を展開する企業「サンクゼールワイナリー本店」があります。
こちらも取材しているので興味のある方はぜひ読んでみてください。
そのほか長野県北信地域中心の観光地情報記事も掲載しています。
関連記事:おいしいワインと珍しい食材を求めて!サンクゼールワイナリー本店探訪