今回紹介する長野県の郷土料理は、長野県南信地方のソウルフード「ソースかつ丼」です。
ご飯の上に大量のキャベツを乗せ、その上に甘辛いソースをたっぷりつけた揚げたてサクサクのトンカツを乗せる…まさに夢のような郷土料理です。
…
( ゚Д゚)(郷土料理、かなぁ?)
と、一抹の疑問はありますが。
当然ながら農林水産省に郷土料理認定はされていません。
さらに他にもソースかつ丼が有名な県があります。
ですが、全国的に有名になりましたし、僕の中では愛すべき地元の郷土料理という認識には変わりありません。
と言うわけで、今回は「ソースかつ丼は長野県の郷土料理!」とゴリ推し&既成事実を作るために、長野県のソースカツ丼を紹介しようという趣旨の記事です。
長野県の郷土料理(強調)、ソースかつ丼の歴史やおいしいソースかつ丼が食べられるお店を紹介します。
長野県のソースかつ丼とは、厚切りとんかつとキャベツが特徴のどんぶり料理
ソースかつ丼とは、「とんかつにソースを漬け(もしくはかけて)ご飯の上に乗せるどんぶり料理」です。
いや、まあわざわざ説明しなくても大体みんな分かっていると思いますが念のため。
冒頭でも少し触れましたが、ソースかつ丼は長野県だけではなく他の県でも親しまれています。
特に「長野県」「福井県」「群馬県」は日本三大ソースかつ丼と呼ばれ、全国的に有名です。
どの県でも、「とんかつをソースに漬けてご飯の上に乗せる」という作り方はある程度共通していますが、各県で細かな違いがあります。
長野県 | とんかつは120g以上の厚いロース肉で、キャベツを乗せたごはんに乗せるのが特徴 |
福井県 | 薄く切ったとんかつを使用し、サクサク感が強いのが特徴 |
群馬県 | 主にヒレ肉を使用するのが特徴 |
肉の部位や切り方にも違いがありますが、長野県のソースかつ丼最大の特徴は「分厚いロース肉を使用する」「ご飯の上にキャベツを敷く」です。
特に長野県のソースカツ丼の本場駒ヶ根市では、「120g以上のロース肉と、キャベツを使用」したものを「駒ヶ根ソースかつ丼」とするよう規定で定められています。
話は少し逸れますが、某テレビ番組で駒ヶ根市のソースかつ丼が紹介された際「長野県民はカツ丼と言えばソースカツ丼だと思っている」的な紹介をされたことがありますが…
ガチです。
少なくとも幼少期を駒ヶ根市で過ごしていた僕は、大人になるまで「卵とじかつ丼はソースかつ丼のアレンジ料理・派生料理」だと本気で思ってました。
大人になって他の地域へ行き、なんとなく雰囲気で
( ゚Д゚)(えっ?もしかしてかつ丼って卵とじが普通なん?)
と、察しました。
ソースカツ丼の発祥・歴史
非常に言いづらい話ですが、ソースかつ丼の発祥は福井県だという説が濃厚です。
AIに聞いてみても、真っ先に福井県の名前を出しやがります。
…
(# ゚Д゚)ギリギリ(おのれフクイめ…)
こんなアウェーな状況の中、「ソースかつ丼は長野県の郷土料理」なんて記事を書いていいのだろうか…と悩みました。
まあ、長野県のソースかつ丼も誕生から90年以上経過している歴史ある料理ですし、福井県や群馬県のソースかつ丼とは作り方も若干違うので問題ないはず。
そんな長野県のソースかつ丼は、駒ヶ根市にある昭和3年(1928年)創業「きらく」さんの初代が、カツライスからヒントを得て考案したのが始まりだそうです。
約97年の歴史があります!長野県すごい!
一方で、福井県のソースカツ丼は「ヨーロッパ軒」さんの初代が考案し、大正2年(1913年)に料理発表会で披露したのがしたのが始まりです。
その歴史は約112年!
…
(# ゚Д゚)ギリギリ(おのれフクイめ…)
最後に群馬県のソースカツ丼ですが、「志多美屋」さんの初代が大正10年(1921年)に考案したそうです。
その歴史は約104年!
…
(# ゚Д゚)ギリギリ(おのれグンマめ…)
嫉妬はさておき、いずれの県においても100年前後の歴史がある由緒正しい(?)料理であることが分かりました。
ソースかつ丼はどこで買える?いつ食べられる?
ソースかつ丼は、千畳敷カールや中央アルプス駒ケ岳ロープウェイで有名な、長野県南信地方にある「駒ヶ根市」が発祥です。
現在駒ヶ根市では、数多くの飲食店がソースかつ丼を提供しています。
ただ、いまや全国的にも有名になったソースかつ丼は、松本市のある中信や長野市のある北信、上田や軽井沢の東信エリアでも食べられます。
例えば、長野駅のビルには駒ヶ根市のソースカツ丼有名店「明治亭」が入っていますし、そのほかの飲食店でも普通にメニューにあることが多いです。
どうしても本場で食べたいとなればもちろん駒ヶ根市ですが、それほど場所にこだわらなくても問題ありません。
他の郷土料理と違い、季節の素材を使うわけではないので年中いつでも食べられます。
なお、駒ヶ根市と同じ南信エリアにある伊那市には、蒸した太い中華麺に炒めたマトンやキャベツなどを加えた地元で愛されるローカルフード「ローメン」があります。
長野県の南信エリアに行った際には、ソースかつ丼と一緒に味わってみてはいかがでしょうか。
自宅で作る簡単な長野県ソースかつ丼の作り方
ソースかつ丼は自宅でも作れます。
…まあ、正直皆さんもう作り方の予想はおおよそ付いているとは思いますが…長野県独自の特徴もあるので、一応書いておきます。
長野県ソースかつ丼の材料
- 豚肉(120g以上のロース)
- キャベツ
- ごはん
- 小麦粉
- 卵
- パン粉
- 油
- ソース(駒ヶ根ソースかつ丼会推奨)
材料は皆さんの予想通りですが、注意点があります。
「長野県のソースカツ丼」にこだわるなら、「120g以上のロース肉」「駒ヶ根ソースかつ丼会推奨のソース」「キャベツ」を用意してください。
もちろんこの3つが無くてもソースカツ丼には違いありませんが、「長野県のソースかつ丼」としては認められません。
駒ヶ根名物 明治亭 かつ丼ソース(ソースかつ丼たれ カツ丼タレ)(信州長野のお土産 お取り寄せ ご当地 グルメ ギフト おみやげ 長野県 長野土産 長野お土産 通販 駒ヶ根 明治亭) 価格:1080円~ |
駒ヶ根ソースかつ丼会推奨のソースを手に入れる場合は、明治亭さんが販売しているソースを購入するのが一番簡単です。
長野県ソースかつ丼の作り方
- とんかつを揚げる
- ご飯の上にキャベツを盛る
- とんかつを載せてソースをたっぷりかける
…
はい終わりぃ( ゚Д゚)!
これ以上説明することなんかないよ!
強いて言えば、本当はとんかつをソースの中に漬けるのがベストですが、無駄が大きいのでかけてOK。
とんかつの揚げ方とかは、僕が説明するよりクッ〇パッドとか見てもらった方が間違いありません。
実際に食べたお店のソースかつ丼を紹介
最後に、僕が実際にソースかつ丼を食べたお店を紹介します。
長野県駒ケ根市・長野市ほか 「ソースかつ丼 明治亭」
駒ヶ根市のソースカツ丼のお店と言えば、「明治亭」です。
本店は駒ヶ根市にありますが、そのほか「長野駅店(長野市)」「軽井沢店(軽井沢町)」「中央アルプス登山口店(駒ヶ根市)」があります。
上記の写真は長野駅のビル内にある長野駅店です。
明治亭のソースカツ丼の特徴は、蓋が閉まらないほどの巨大なカツ。
ご飯の量も多いので、調子に乗ってご飯を大盛にしたり、サイドメニューを頼むととんでもない目に遭います。
見よっ!このアルプスのような、天を突くロースカツをっ!
これを見るだけでも、明治亭さんに行く価値があります。
ソースの中に漬けられたロースカツは、衣の隅々までソースがたっぷり染み込んでいます。
しかもソースには一瞬漬けるだけなので、サクサク感は失われていません。
本場駒ヶ根のソースかつ丼を手軽に味わうなら、ボリューム満点で味も間違いなしの明治亭がおすすめです。
以下の情報は、駒ヶ根市本店の情報です。
住所 | 〒399-4117 長野県駒ヶ根市赤穂北割一区898-6 |
電話番号 | 0265-83-1115 |
営業時間 | 11:00~20:30 |
定休日 | 年中無休(年末年始は休みあり) |
駐車場 | あり |
長野県 長野市「そば処 ぜんこう」
長野市東口にある「そば処 ぜんこう」は、そばだけではなく親子丼やソースカツ丼といったご飯もののメニューも豊富です。
ちなみに東口は、善光寺方面じゃないほうです。
ここのソースかつ丼ですが、「長野県のおいしいソースカツ丼ランキング」があったら必ず上位にランクインすると個人的に思っています。
あまりにおいしいので、「そば処」なのに僕は毎回これだけ頼んでいます。(あ、身バレするなこれ)
大きめのカツが2枚入っていてボリュームも満点。しかも安いのでランチにも最適。
そばとのセットメニューも豊富なので、おいしいソースかつ丼を食べたい方や、一緒に信州そばも楽しみたい方はぜんこうをおすすめします。
長野駅近くにあるので、県外の方にもおすすめ。
住所 | 〒380-0921 長野市栗田1021-22 カーサ深沢1F |
電話番号 | 026-266-0134 |
営業時間 | 11:00 〜 14:00 17:00 〜 22:00 |
定休日 | 日曜日・祝日 |
駐車場 | あり |
全国チェーン 「かつや」
全国チェーンのとんかつ屋「かつや」でもソースかつ丼を食べられます。
チェーンなので全国どこでも食べられますし、しかも安い。
ロースカツに大量キャベツと、長野県スタイルなのも嬉しいポイントです。
卵とじかつ丼もカレーもあるので、ソースかつ丼以外を食べたい方にもおすすめ。
長野県ラーメンチェーン 「みんなのテンホウ」
「みんなのテンホウ」は、長野県内に30店舗以上を展開するラーメンチェーンです。
というか、「みんなのテンホウ」が正式名称なんですね…「テンホウ」としか呼んだことなかった。(笑)
数あるラーメンチェーンの中でも特にメニューが豊富で、その中にソースカツ丼もあります。
上記は「肉揚げラーメンとミニソースかつ丼セット」ですが、通常サイズのソースかつ丼単品もあります。
テンホウのソースかつ丼はソース少なめですが、別で持ってきてくれるのであとから好きなだけソースブーストが可能です。
そのままソース少なめの状態で揚げたてサクサクのカツを楽しむもよし、別で持ってきてくれるソースをドバドバかけてソースブーストするもよし。
豊富なメニューと合わせて、色々な楽しみ方ができるお店です。
長野県の郷土料理ソースかつ丼のまとめ
今回は、長野県の郷土料理(?)というかローカルフード「ソースかつ丼」を紹介しました。
テレビの某県民番組にも取り上げられ、全国的な知名度も急上昇したご当地グルメです。
見た目と作り方で、だいたい味が想像できると思いますが、その期待を裏切らない最高の料理です。
卵とじしか食べたことない方は、たまには気分を変えてソースかつ丼を食べてみてはいかがでしょうか。
このサイトでは、このほかにも長野の郷土料理を調べて記事にしています。信州の郷土料理に興味のある方はぜひ以下の記事もご覧ください。
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