長野県長野市松代地区にある「皆神山・皆神神社」は、一部のマニ…ファンから人気の高い山です。
というのも、皆神山・皆神神社にはさまざまな伝説や逸話があります。
- 神の宿る最強パワースポット
- 世界最大最古の人工ピラミッド
- UFOの発着陸基地
…
ほら、もう楽しそうでしょ?
行くと体調が良くなったとか悪くなったとか…
空に浮かぶ発光体を見たとか…
「パワースポット×心霊スポット×オカルトの聖地」という、見どころの大渋滞が起こっています。
とにかく何らかのパワーが溢れている、神秘的な山&神社であることは間違いなさそうです。
近くにこんな面白そうな場所があったのか…。
「自称B級観光地ハンター」のHIROさんとしては、調査しないわけにはいかない!
…こう書くと、今まで取材した観光地に失礼ですね。
それはさておき、面白そうなのでまだ雪も残るクソ寒い季節に皆神山と皆神神社に登ってきました。
まあ、この時期に行くと蛇やら熊やらいないしね…
実際に足を運んでいろいろ写真に収めてきましたので、興味のある方、いずれ行こうと思っている方はぜひ読んでみてください。

なお、個人的にパワースポットやオカルトはともかく、神社のある場所を心霊スポット扱いするのは僕の主義に反するので、この記事ではあくまでも「神秘的な山・神社」という扱いをしています。
皆神山・皆神神社とは
皆神山は中央がくぼんだ特徴的な形をした山で、その独特な形から地元の中には「プリン山」と呼んでいる人もいるそうです。
( ゚Д゚)(…でもそう呼ぶと神秘さが消えちゃうなあ…)
そんなプリンや…皆神山は昔から神が宿る山とされており、「皆神修験」という修験道の一大拠点にもなっていたれっきとした霊山です。
中腹には天照皇大神を御祭神とする「岩戸神社」、頂上には長野県宝にもなっている「熊野出速雄神社本殿(皆神神社)」があります。
そして、熊野出速雄神社本殿の駐車場には堂々と以下のように書かれた看板が存在します。
皆神山の造山方法はエジプトのピラミッドのように人の労力ではなく初歩的な重力制御法(部分的干渉波動の抑圧)により、当時長野盆地が遊水湖沼となっておりその岸のゴロタ石等堆積土砂石を浮揚させ空間移動させるといったダイナミックな方法でした。
この皆神山の盛土的山塊が自重により不均衡凝縮=ねじれ摩擦現象=起電=電流発生といったダイナモ機能山塊となり、電磁波が生じこの磁力と電力制御(反重力)により物体(電磁反発飛昇体)が垂直に離着陸するようになったのです。古文書に出てくる《天の羅摩船》等がこの飛行隊です。
本気なのかネタなのかわかりませんが…一応皆神神社の公式見解です。
天岩戸伝説を想像させるミステリアスな洞穴がある岩戸神社、「ピラミッドが~」「重力制御が~」と公式で看板を掲げてしまう皆神神社。
某雑誌が好きそうなネタの匂いがプンプンしています。
そんな皆神山の標高はわずか約659m。ただ、そもそも松代が標高380mくらいあるので、実質の標高280mしかありません。
しかも頂上にある皆神神社へは車で行けて、10分もしないうちに着いてしまいます。麓からハイキングしても片道約1時間の距離です。

ミステリアスだとか神秘的だとか聞いてしまうとハードルが高く感じますが、ハイキングとしてもちょっとしたドライブとしても意外と簡単に行けてしまう場所です。
皆神山・皆神神社の基本情報・アクセス
住所 | 〒381-1222 長野県長野市松代町豊栄5454 |
電話番号 | 026-278-3703 |
営業時間 | 24時間 |
休館日 | 無休 |
駐車場 | あり |
所要時間 | 麓から60分程度 (徒歩なら往復3時間程度) |
皆神山は、長野県長野市松代地区にあります。川中島合戦場の横を通り、長野ICのあたりまで来れば正面に特徴的な山が見えてくるのですぐにわかるはず。
24時間参拝可能ですが、夜はやめておいた方がいいと思います。心霊的な意味ではなく、雰囲気的にもちょっと怖いですし、なにより道が狭いので危険です。
参拝にかかる時間は、車なら合計1時間もあれば十分だと思います。麓から神社まで約10分程度、岩戸神社や皆神神社をゆっくり参拝しても50分程度です。

歩いて登るは場合、3時間ほど見ておいてください。暗くなると危険なので、できれば午前中から登って昼過ぎには下りてきた方がいいです。

皆神神社公式HP(minakami-jinja.jp)
皆神神社について詳しく知りたい方は、公式サイトもチェックしてください。
皆神山・皆神神社の行き方
これから皆神山・皆神神社に行く方のために行き方について説明します。
山はすぐ見つかりますが、参道に行くまでのルートがちょっと複雑というかわかりにくいです。

引用:Google earth(https://earth.google.com/)
皆神山の頂上にある皆神神社に行くルートは2つです。(たぶん)
- 北西の登山道
- 南の参拝道
北西の登山道
皆神山の北西には「大日堂の湧き水」があり、ここが皆神山登山道入り口にもなっています。(たぶん)
さっきから「(たぶん)」が多いですが、今回登山道を見つけられなかったので正直に白状しています。
ここは、かつて山頂の和合院に祀られていた大日如来を安置したことから、大日堂と呼ばれたお堂がありました。
やがて堂は無人になり、雨風に晒されて朽ちてしまい危険だったことから、2015年に取り壊されてしまい、いまは階段と跡地があるのみです。
ほぼ廃墟ですが、有名な湧き水がありいまもここへ水を汲みに来る方がたくさんいます。
湧き水やこの立派な杉を見に来来るだけでも価値がある…かも。
ここに皆神山山頂へ続く登山口がある…そうです。
どこにそんなものがあるのか…
というわけでよほど山道が好きなガチの方以外は、南の参拝道を上ったほうがいいと思います。
南の参拝道
長野ICのある県道35号線をひたすらまっすぐ進むと、皆神山に沿うようにぐるっと回って皆神山の南側に行けます。
途中で左側に「皆神神社」「皆神神社ピラミッド参道」の看板が出てくるので左折。
左折して1~2分でまた看板が見えてきます。ここから道がかなり狭くなるので大きな車は要注意。
住宅街に入っていきますが、気にせず進みましょう。

それにしても…ピラミッド参道って…公式が認めちゃうんだ…w
ここが皆神山の入り口です。綺麗に舗装されているので、車で行く場合も歩いていく場合もこちらを利用しましょう。
皆神山・皆神神社を楽しむためのポイント・注意事項
- トイレは必ず麓で済ませておく
- 道が狭いので、大きな車は注意
- 雪があるときは行かないほうがいい
- 夜は行かないほうがいい
- 「もらいやすい人」は行かないほうがいい
注意事項はめっちゃありますが、一番重要なのが「行く前にトイレを必ず済ませておくこと」です。
皆神神社は基本無人で、途中にも頂上にもトイレのようなものはありません。(少なくとも僕は無いと判断しました)
山全体がパワースポットであり、霊山。そんな場所で野〇〇とか野〇〇〇とかしちゃうのは、罰当たりも良いところです。
車なら1時間もかからず帰ってこられるので、準備はきちんと済ませておきましょう。
また、舗装されているとはいえ皆神神社までの道は狭く、さらに急こう配でガードレールの無い場所もあります。
行けないことは無いと思いますが、ファミリーカーとかだとちょっと厳しいかもしれません。
あと、当然雪があるときや夜は行かないほうがいいです。(夜は別の意味でおすすめしない)
最後の注意事項として、何がとは言いませんが「影響を受けやすい人」「もらいやすい人」は行かないほうがいいかもしれません。
僕は霊感ほぼ0ですし、特に何ともなかったですが、入山して何か体調やメンタルに違和感があったら行かないほうがいいと思います。
何度でも言いますが霊山です。

オカルト的な理由のほか、磁場とかの影響で体調崩す人もいるようです。いずれにしてもこういう体が教えてくれる直感は大事。
皆神山・皆神神社を散策
ここが、皆神山の入口です。奥には「祈りの聖地 皆神山」と書いてあります。
まずはここから車で5分ほどの所にある「岩戸神社」を目指してください。

目指してくださって言っても、1本道ですけどね…
岩戸神社参拝
左側に小さく「岩戸神社」の看板が見えてきたら、ハザードを付けて近くに車を停めてください。
上記の写真のように、看板からちょっと先に行った場所がやや広めでおすすめです。
看板の向かいに階段があり、その上に岩戸神社があります。
すぐ目の前に岩戸神社が見えています。
このほら穴が岩戸神社で、御祭神は天照皇大神(あまてらすおおかみ)。
「岩戸」「天照皇大神」で、日本古事記の神話「天岩戸」を連想させますね。
ただ、岩戸伝説を持つ場所や神社は日本全国各地にあるので、あくまでもその中のひとつです。

一番有名というか、本場と言われているのは宮崎県高千穂町の「天岩戸神社」だそうです。
穴の中はさほど広くなく、奥には鏡が祀られているのが見えます。
一部界隈では皆神山はピラミッドで、この岩戸神社はピラミッドの入り口ではないかと噂されているそうです。
入ったら出てこれなさそうですし、そもそも入っちゃダメっぽいので外からの写真撮影だけにしておきました。
岩戸神社からさらに車で5分ほど登ると、皆神山の頂上っぽい場所に到着します。
この先に皆神神社がありますが、道がちょっとわかりにくかったです。
小さいながら看板も出ているので、道に迷うほど複雑ではないのですが、完全な1本道でもないというか。
ほかの車が来ることはまずないので、少しスピードを落として道を確認してきましょう。
皆神神社参拝
皆神神社が見えてきました。正確には皆神神社の随神門ですね。
神社の横から入ってくる道ですが、おそらく車で来ると全員なんだかんだでここに出ると思います。
皆神神社の正面はおそらく鳥居のあるこちら側です。
側面の道からくるとまっすぐ、鳥居からなら右側に広い駐車場があります。
この駐車場に皆神神社名物(?)である「重力制御法(部分的干渉波動の抑圧)が~」という胡散くさ…おもしろい看板があるんですが…
…
( ゚Д゚)(撮影し忘れましたサーセン!)
ぜひ実際に見に来てください。
話は変わりますが、皆神神社は比較的広く、また複数の社が点在していて全体が掴みにくいです。
迷うことは無いと思いますが、全部参拝せずに帰ってきてしまう可能性は十分にあります。
ですが心配無用!
僕が全体図を描きました!(ドヤ顔)
というわけで、皆神神社に行く際、もしくは駐車場に着いたら下記の地図を参考にしてください。
( ゚Д゚)ヒロ画伯「適当だがだいたい合ってるはず!」
さて、皆神神社に入りましょう。
最初に見えてくるのは、随身(警護のために随従した近衛府の官人)の姿をした守護神像を左右に安置した門、「随神門(ずいじんもん)」です。
※一般的には「随身門」ですが、皆神神社の公式では「随神門」と表記されているのでそれに倣っています
随神門は神社の一番外側にある門で、寺院で言う仁王門です。
随神門の横には池があり、クロサンショウウオの産卵池になっているそうです。
真冬だったのでクロサンショウウオや卵は見つけられませんでしたが、河童は見つかりました。
ピラミッドの看板や重力制御法の看板といい…
オカルトの聖地であることを認めているというか、完全にアピールしていますね。
でもこういう遊び心、嫌いじゃないです。
こちらは、池にある弁天社。
皆神神社は「熊野出速雄神社本殿(皆神神社)」以外にも、「弁天社」「天満宮」「侍従大神入定所」「富士浅間神社」と、いろいろな神様の社があります。
ゆっくり全部回って、あらゆるご利益を得ていくのがいいかと。
随神門をくぐって、奥に続く道を進みます。
奥に大きな社が見えますが、こちらは皆神神社(熊野出速雄神社本殿)ではなく、「侍従神社(じじゅうじんじゃ)」です。
侍従神社は、佐久の内山城主内山美濃守満久の三男「下野守三郎満顕」という実在した方を侍従大神(じじゅうおおかみ)として祀った神社です。
満顕は、13歳で鞍馬山に入り密教を修め、その後各霊山を巡ったのち皆神山に入山。
自身を「大日寺和合院宥賢」、さらにのちに「侍従天狗坊」や「百躰」と名乗り、皆神山の修験を完成させた人物です。
現在は子育て・寿命・火防の神さまとして篤く信仰されています。
そんな侍従大神を祀った侍従神社ですが、奥にある皆神神社(熊野出速雄神社本殿)よりも大きいので、これが本殿と勘違いして参拝して帰ってしまう方もいるそうです。
御朱印やお守り、神札もここで購入できるので、ますます本殿っぽい。

僕も最初ここが本殿だと思ってました
ちなみに、皆神神社は完全に無人なので、お守りなどは箱にお金を入れて頂戴するシステムのようです。
もちろんこの日も参拝客どころか、宮司さんや神主さんの気配すらありませんでした。
登ってから下りるまで、生物に一切出会いませんでした。
( ゚Д゚)(まあ、真冬にここ登る人はおらんやろ)
我ながら酔狂です。
侍従神社の横には「菅原道真公(すがわらのみちざねこう)」をお祀りする神社、「天満宮(てんまんぐう))があります。
菅原道真公は学問の神様なので、試験などを控えている方は必ずお参りしていきましょう。
侍従神社の左奥には、「侍従大神入定所」があります。
本来「入定」とは僧が瞑想で無我の境地に入ることを指しますが、一般的には入滅、つまり最期を迎えた場所という意味で使われています。
見晴らしの良い、景色の良い場所なので、この場所で最期を迎えられるのはちょっとうらやましいですね。
侍従神社の脇を通り、奥に行くとようやく熊野出速雄神社本殿が見えてきます。
侍従神社に比べて、慎ましいというか…質素というか…華がないというか…地m…派手さが足りないというか…とにかくそんな感じです。
ただ、この厳かな感じが神秘的な皆神山のイメージには合っていますね。
熊野出速雄神社本殿のアップ。
…
( ゚Д゚)(どうしよう…何もコメントすることがない…)
…
以上( ゚Д゚)!
本殿の横にあるのは、少彦名命(スクナビコナノミコト)を御祭神とする「嘉佐八郎社」です。
少彦名命は、医療祖神と呼ばれあらゆる民を難病から救う神様であり、また温泉や農業、お酒など人々にとって身近な分野の神様でもあります。
本殿の裏には樹齢1300年の御神木「ヒムロビャクシン」があります。
ヒムロビャクシンは、ヒノキ科ビャクシンの変種、または長野県の地方名だそうです。
珍しい形をしているので、ぜひ見ていってください。
熊野出速雄神社本殿の奥には、「富士浅間神社」に続く道があります。
こちらが、山・火・子育てや安産祈願の神様として知られる「木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)」を御祭神とする富士浅間神社です。
富士浅間神社は、静岡県の「富士山本宮浅間大社」を総本宮とする富士山をご神体として祀る浅間神社の総称で、全国に約1300社あるとされています。
…
ちなみに…「ふじあさまじんじゃ」と呼んだ人、手を挙げろ。
…
( ゚Д゚)「はーい」
正確な読み方は「ふじせんげんじんじゃ」です。
…
長野県の人は「浅間」を「あさま」って読んじゃうよねええ( ゚Д゚)!
なんだこの引っかけ問題。
特に僕のような中信地区に住んでいた人は、ほぼ100%「ふじあさまじんじゃ」って読んでしまうはずです。
富士浅間神社の周りは綺麗な景色が広がっています。
この日は微妙に天気が良くなかったのですが、天気が良ければもっときれいに山が見えるはず。
さて全部見たし帰るか…と思って駐車場に行くと、少し離れたところに人工物と鳥居のミスマッチな風景が見えます。
公式の地図には載っていないのですが…実は駐車場から2~3分歩いたところに稲荷神社があります。
ここまで来て稲荷様にだけお参りしていかないという選択肢は無いと思うので、ぜひ寄って行ってください。
2~3分と言ってもちょっと坂道なので、ちょっとしんどいです。
途中、変わった形状の木があります。
ひょっとしたら何か逸話のある木なのかも。
稲荷に到着しました。
人工物の正体はソーラー発電所でした。
発電所と稲荷神社、現代と古代が交差するシュールな光景です。
ここから見える景色も綺麗です。
(# ゚Д゚)(ソーラー邪魔だなあ…)
景色を十分堪能したら今度こそ帰りましょう。
最後に、写真だけでは皆神神社の厳かな雰囲気が伝わらないと思うので、熊野出速雄神社本殿の前で撮った動画をどうぞ。
今回は、長野県最強のオカ…パワースポットと名高い長野市松代にある皆神山・皆神神社を紹介しました。
人が少ない(というかこの日は完全に0人だったよ)こともあり、神秘的な雰囲気は十分感じられましたが、パワースポット的な異変というか、ダン〇ダン的な不思議な展開や現象は起きませんでした。
やはり霊感0の鈍感おじさんでは何も起こらぬか…。
というわけで、個人的な感想としては、「割と気軽に行ける、近所にある神秘的な空間を感じられる場所」です。
ちょっと下ハイキングにも最適なので、オカルt…じゃなくてパワースポットや神秘的な空間に興味のある方は、ドライブやピクニックがてら皆神山に登ってみてはいかがでしょうか。

あ、もちろん冬や夜以外にですよ?
皆神山周辺には、他にも不思議でおもしろい場所がたくさんあります。僕もお気に入りの地域なので、いろいろ取材しています。
松代地区の楽しいスポットを探している方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
関連記事:松代象山地下壕(松代大本営地下壕)は、戦時中の空気を体験できる防空壕