朝、目が覚めたときにふと、こう思う日はありませんか?
( ゚Д゚)(ああ…今日はなんだか古墳が見てえや…)
そう、古墳と言えば男のロマン!
…あ、いまの時代こういう言い方はNGでした。
古墳と言えば人間のロマン!
よし、ポリコレ対応完了。
それはさておき、長野県は実は古墳大国で、県内には約2800個もの古墳があります。
日本全国の古墳を紹介している「古墳マップ」さんによると、長野県北信地域だけでも地図と画面が埋まってしまうほどの古墳が出てきます。
そんな古墳大国長野県の中で最大級の古墳として知られるのが、千曲市の科野(しなの)の里歴史公園にある「森将軍塚古墳」です。
古墳と言うと地味なイメージがありますが、森将軍塚古墳は規模が大きく見ごたえがあるので思っていた以上に楽しめます。
古墳に興味が無くても、山の上にある古墳から見える絶景は一度見てほしい。
というわけで、今回は長野県千曲市 科野の里歴史公園にある森将軍塚古墳と森将軍塚古墳館を紹介します。
なお、科野の里歴史公園には、古墳以外にも長野県立歴史館や昔の住居を復元した公園もあります。
以下の記事でそちらも紹介していますので、この記事とセットで見てください。
関連記事:千曲市 科野の里歴史公園&長野県立歴史館は長野県の歴史を学べる体験型の公園
森将軍塚古墳とは?
4世紀(約1600年前)頃に作られたとされる、長野県最大の前方後円墳(古代の高貴な方のお墓)を復元したのが森将軍塚古墳です。
その大きさは全長約100メートル。長野県の古墳の中では最大と言われてます。
この森将軍塚古墳、誰の墓かは定かではありませんが、4世紀頃に当時の科野(しなの)のクニを治めていた王族・豪族の墓だそうです。
( ゚Д゚)(えっ?【森将軍】のお墓じゃないの?)
と、僕とまったく同じ疑問を持った方もいると思いますが、森将軍塚古墳は「森将軍のお墓」ではなく、「森地区にある将軍のお墓」という意味です。
学校で習ったと思いますが、通常前方後円墳と言えば上記の写真ようにきっちり左右対称に整えられた鍵穴のような形を想像すると思います。
ですが、森将軍塚古墳はこの通りやや歪な形をしています。
これは、綺麗に整った形よりも「とにかく高い山の上に作る」と、場所を優先した結果だそうです。
また、森将軍塚古墳のある山の麓には、「森将軍塚古墳館」があり、土器、埴輪、副葬品や再現した竪穴式石室が展示されています。
この森将軍塚古墳館からは、山の上にある森将軍塚古墳まで行くバスが出ています。
森将軍塚古墳および森将軍塚古墳館の基本情報・アクセス
住所 | 〒387-0007 長野県千曲市屋代29-1 |
電話番号 | 026-274-3400 |
営業時間 | 3月~11月 9:00~17:00 12月~2月 9:00~16:00 最終入館は30分前まで |
休館日 | 月曜および祝日の翌日 年末年始12/28~1/3 |
入館料 | 一般(大学生以上):300円 高校生以上:150円 中学生以下:無料 |
駐車場 | あり |
所要時間 | 森将軍塚古墳館は約30分 古墳は120分~180分 |
森将軍塚古墳は、長野県千曲市のJR屋代駅裏側にある「科野の里歴史公園内」にあります。
近くに「科野の里ふれあい公園」という、紛らわしい名前の公園があるので間違えないように。
森将軍塚古墳館と、森将軍塚古墳を見て回るのにかかる時間ですが、森将軍塚古墳館が約10分~30分程度、森将軍塚古墳が1~2時間程度だと思います。
ただし、古墳までどうやって行くかによって見学に必要な時間が大幅に変わります。
というのも、森将軍塚古墳はこんなところにあるので、歩いていく場合は時間にかなり余裕を持って行った方がいいと思います。
徒歩だと片道45分ほどかかるため、それだけで往復90~100分必要です。さらに古墳をゆっくり見るなら+1時間と考えて計3時間はかかるでしょう。
ただし、森将軍塚古墳館から出ている古墳行きのバスに乗れば、森将軍塚古墳まで5分~10分程度で行けます。
森将軍塚古墳に関する詳しい情報を知りたい方は、上記の信州ミュージアムガイドのサイトもチェックしてください。
近くには有名な「あんずの里アグリパーク」もあります。科野の里歴史公園と合わせて一日中遊べるはず
森将軍塚古墳を楽しむためのポイント・注意事項
- 森将軍塚古墳へ行くなら古墳館から出るバスに乗ろう
- 科野の里歴史公園&県立歴史館も見よう
山頂にある森将軍塚古墳へ行くなら、絶対バスがおすすめです。
正直、徒歩で古墳に行くのはおすすめしません。
徒歩の場合、古墳まで約45分と時間的には大したことはありませんが、とにかく急な道がずっと続くのでかなりしんどいです。
取材の日に、徒歩で登った僕が言うんだから間違いない。
夏は暑い中山登りなんてしたら熱中症になるかもしれませんし、冬は寒いうえに道が凍っていてけがをする危険性もあります。
さらに森将軍塚古墳は山の中にあるので、冬以外では熊・マムシ・蜂といった危険な生き物も出ます。
正直、歩きたい人以外にメリットは無いので、森将軍塚古墳へは素直にバスに乗って行きましょう。
ただ、道が凍ってしまう冬季や古墳館が休みの日(月曜・祝日の翌日など)にはバスが出ません。
そのため、冬や休館日に古墳に行く場合は強制的に徒歩になります。
なお徒歩で行くつもりで熊対策をする方は、以前僕が書いた以下の記事を参考にしてもらえばと思います。
少々長い記事ですが、気軽に読めるように書きましたのでぜひ読んでみてください。
関連記事:「熊」の生態や対策調査!山に遊びに行く方や取材に行くライターさん必見!
まずは森将軍塚古墳館をチェック
森将軍塚古墳に行く前に、まずは「森将軍塚古墳館」から見ていきましょう。
正直、展示物の数や規模は大きくないものの、森将軍塚古墳館で古墳に対する理解を深めてから古墳に行くとより楽しめると思います。
古墳館内部の様子はこんな感じです。
さほど広くはなく、ほぼこのワンフロアにすべての展示物が集約されています。
中央にあるのは、本物の石を使って再現された竪穴式石室です。
昔の王族・豪族が亡くなると、この石室の中に棺を納めていました。
石室の周りには副葬品も展示されています。
副葬品とは、亡くなった方があの世で困らないようにや、王の権威を示すために棺と一緒に埋めた生活用品や財宝のことです。
僕が亡くなったら、パソコンが副葬品になると思います
出土した剣や、復元された鎧も展示されています。
土器もさまざまな種類が並んでいます。
正直、歴史に興味のある方以外は「へーすごいな」くらいの感想しか出てこないと思いますが、資料を一つ一つ読んでいくと意外と面白いです。
森将軍塚古墳を再現したミニチュア模型。
冒頭でも説明しましたが、森将軍塚古墳は形がかなり歪んでいます。
スコップやシャベルのようです。
順路に沿って1階に降りると、石室内部を見られるコーナーがあります。
森将軍塚古墳を散策
森将軍塚古墳館を見終わったら、いよいよバスで古墳まで向かいます!
…と思ったら、当日ここで大問題発生。
この日、いつまで経ってもバスが出る気配がないので、恐る恐る森将軍塚古墳館のスタッフさんに尋ねたところ…
『冬期間は道が凍っているので、バスは出ないんです。』
とのこと。(ちなみにこの日は12月中旬)
バス乗り場の表示をよく見ると、確かに「冬期間運休」と書いてある。
( ゚Д゚)(えっ、じゃああの山の上の古墳まで歩かなくちゃいけないの?)
と一瞬躊躇したものの、ライターたるもの、取材せずに帰るという選択肢はない。
というか、春先にもう一回来るとか超めんどくさい。(本音)
スタッフさんに聞いたところ、古墳まで歩いても45分くらいだそう。
この日は12月にしてはそれほど寒くないし、道も凍ってない。
そしてこの時期は熊もマムシも出ない。
…
…
( ゚Д゚)「いける。(確信)」
もう一度古墳を見てみます。
…
…
( ゚Д゚)「いける。(たぶん)」
どう見ても45分で行ける高さじゃない気がしますが、スタッフさんを信じ、頂上の古墳を目指して歩くことにしました。
結論から言えば、確かに40分くらいで着きました。
ただ、あの高さにある場所へ40分で着くということは…当然道はかなりの急勾配です。
写真ではわかりにくいと思いますが、40代以降は体力や心臓にちょっと気を付けた方がいいと思います。
冬で良かった…この状態で熊やマムシと戦うとか絶対無理。
道の途中に「近道」とやらがありますが、安易に利用しないほうがいいと思います。
ご丁寧に「近道(急な階段)」と書いてありますが、注意書き通りかなり急で、道をショートカットした以上に体力を削られる可能性があります。
徒歩で古墳に向かうという、自分の決断に後悔しながら歩くこと40分。
ようやく古墳が見えてきました。
想像していた以上に大きな規模の古墳で、思わず感動の声が漏れました。
( ゚Д゚)「まだ歩くんかいっ!」
この時点で「( ゚Д゚)ゼーハーゼーハー」な状態でした。
正直、少し休憩しないと感動とか、景色の美しさを楽しめる状態ではない。
少し休んでから小高い場所に行き、森将軍塚古墳の全体像を見てみました。
古墳の周りはもちろん、古墳の上にも登れるようです。
古墳に登ってみました。
山の上にあるせいか、空が近く感じます。
古墳の先端、いわゆる「墳頂部」です。
高い山にこだわって作られただけあり、森将軍塚古墳からは千曲市・善光寺平や遠くの山々が一望できる絶景が広がっています。
この場所からは特に夕日が美しく見えることから、「長野県サンセットポイント」にも選ばれています。
( ゚Д゚)(夜なんて絶対登りたくねえけどな)
ちなみに、右下にあるクリーム色の建物が先ほど寄った森将軍塚古墳館です。
山も綺麗です。
最後に、古墳から見た景色を動画でどうぞ。
今回は、長野県千曲市にある巨大古墳「森将軍塚古墳」と「森将軍塚古墳館」を紹介しました。
再現とは言え、市街地からそう遠くない場所でこれだけ見事な古墳と美しい景色が見られるスポットはなかなかありません。
歴史に興味がある方、綺麗な景色を楽しみたい方は一度登ってみてはいかがでしょうか。
あ、もちろんバスで。
このサイトでは、このほかにも千曲市周辺の観光地を記事にしています。休日のお出かけ先に迷ったら、以下の記事もぜひ参考にしてください。
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