今回は、長野県野沢温泉村にある「麻釜」を散策してきました。
『麻釜ってなんだよ…そもそも読み方もわからねえよ…』
みたいな方もいると思いますが、麻釜は「おがま」と読みます。
詳しい解説は後でしますが、麻釜をざっくり説明すると「村民が共同管理している野外調理用の温泉釜」です。
正直、麻釜自体は特になにか突出した見どころがあるわけでも、めちゃくちゃ面白いわけでもありません。

地元の方ごめんなさいあくまでも僕の超個人的な感想です(早口)

ただ麻釜は存在自体がものすごく珍しい施設ですし、野沢温泉村という村自体が「THE☆昭和の日本」みたいな雰囲気で非常に興味深かったです。
麻釜周辺ではソフトクリームや温泉卵、お土産選びも楽しめますし、のんびりした村の中をぶらぶらと散策するというまさにこのブログの趣旨にもピッタリ。
そんな野沢温泉村と麻釜を今回散策してきましたので、雰囲気や見どころを写真や動画と共に解説します。

ちなみに、野沢温泉村は、日本で唯一名前に「温泉」がつく村です。
麻釜(おがま)とは?温泉と日常生活がミックスした村民の台所

野沢温泉には90度以上の熱湯が湧き出る源泉が30以上ありますが、その中で調理用として利用している「大釜」「丸釜」「ゆで釜」「竹のし釜」「下釜」5つの源泉を麻釜と呼びます。
村民はこの麻釜で山菜や野菜、卵や野沢菜といった食材を調理しています。

名前の由来ですが、元々は刈り取った「麻(あさ)」を湯に浸し皮を剥いていたからだそうです。
いまでこそ『麻』は違法なイメージがありますが、戦前の日本においては衣服の繊維や神社のしめ縄などに使われる、きわめて身近で重要な農作物でした。
ただ麻は非常に強靭な繊維があり、生のままだとうまく皮が剥けないため、熱湯に浸けて剥きやすくしていたそうです。
この麻は、「あさ」のほか「お」とも呼ばれていたため、この場所は「麻釜(おがま)」と呼ばれるようになりました。

「温泉が激しく湧き出る地質学的な価値」、そして「人と温泉が共生する独特の文化景観」により現在は国の天然記念物に指定されています。
温泉を調理場として利用する場所は日本にいくつかありますが、これだけの規模でこれだけしっかり管理された場所は非常に珍しいそうです。

温泉とかもそうですが、自然現象を生活に取り入れる非常に日本らしい天然設備と言えますね。
麻釜の基本情報(営業時間・駐車場・問い合わせ先など)
| 住所 | 〒389-2502 長野県下高井郡野沢温泉村豊郷8713-ロ |
| 電話番号 | 0269-85-3155 (野沢温泉観光案内所) |
| 定休日 | 無し |
| 営業時間 | 24時間 |
| 駐車場 | 無し(村営駐車場等を利用) |
| トイレ | 近くに公衆トイレあり |
| ペット同伴 | 可能 ※リード・キャリー・抱っこ必須 |
| 所要見学時間 | 30分~60分 |
| 撮影可否 | 可能 ※ただし人が映らないよう配慮 |
| 公式サイト | 野沢温泉観光案内所 |
麻釜は観光施設ではなく文化遺産というか…生活施設なので24時間365日見ることはできます。
ただ、正直夜に来ても…なので昼間に来るのがおすすめです。
早朝や夕方になれば、麻釜を利用する村民の様子も見られるかもしれません。
滞在時間の目安は麻釜のみであれば30分程度、村を散策したり温泉卵を作ったりすれば1時間以上楽しめると思います。

麻釜は村の中なのでペットも特に制限されていません。
ただ、正直愛犬を連れてきても特に楽しい場所ではないと思うので、別の場所で遊ぶ方が愛犬は喜ぶかもしれません。
野沢温泉村 麻釜へのアクセス・駐車場情報
麻釜は、長野県野沢温泉村の奥にあります。
長野市から行く場合、国道18号→117号で飯山市を経由し、JR上境駅のあるあたりを右に曲がれば野沢温泉村です。
国道沿いにある「道の駅野沢温泉」まで行ってしまうと行き過ぎ。
もうちょっと手前で千曲川を渡り、県道38号を走って行ってもたどり着きます。
麻釜専用の駐車場みたいなものはないので、村営駐車場を利用してください。
麻釜まで5分ほど歩きますが、横落(よこち)駐車場が一番入りやすくて停めやすいと思います。

横落駐車場は夏季シーズン(例年3月~12月頃)は無料で利用できます。
スキー場がオープンする冬季シーズン(例年12月~3月頃)は日帰り500円、1泊1,500円の駐車料金が必要です。
野沢温泉村の麻釜を楽しむための注意点
麻釜を見に行く際の注意点です。
麻釜内は立ち入り禁止!

麻釜は、許可された方以外は立ち入り禁止となっています。
観光スポットでもありますが、それ以前に「村民が共同管理している施設」です。
当然、村外の人が麻釜で調理したりもできません。

温泉卵を作りたい方は、麻釜の上にある「ミニ温泉広場 湯らり」にある温泉卵用の釜で作りましょう。
撮影する際は地元の方に配慮すること

早朝や夕方になると、村の人が麻釜を使って調理をしています。
麻釜らしい写真を撮るなら、利用している瞬間とか撮りたいですよね。
ただ、もし利用時を撮影する場合は村の人のプライバシーに配慮してください。
顔が映らないようにとか、手元だけにするとか。

麻釜は一応観光地ではありますが、利用している村民の方は観光地のスタッフさんでもなんでもなく、ごく普通の一般の方です。
無遠慮に写真をパシャパシャ撮られたらいい気はしませんよね。

場合によっては声をかけて撮影するなど、とにかくマナーと節度を持って!
子どもやペットを連れている場合は事故に注意!

愛犬やお子さんと一緒に来た方は、転落事故などに十分注意してください。
というのも、野沢温泉村や麻釜周辺には麻釜以外にも釜があり落ちたら大変(熱湯)です。
釜以外にも、野沢温泉村内にはあちこちに水路や段差、ちょっとした崖もあります。
誤解を恐れず言えば、柵だの蓋だのと言った安全管理的なものは完璧ではありません。
だって普通の村だし。

お子さんが目を離した隙に水路に落ちてケガをするとか、ペットのリードを伸ばしすぎて釜に落ちてしまった…といった可能性は十分に考えられます。
大人でも、気を抜いていると足滑らせて怪我くらいはするかもしれません。
愛犬のリードは短めに持つ、お子さんがいる場合は手を繋ぐ。
そして目を離さないようにして、楽しく慎重に村内の散策を楽しんでください。
野沢温泉村の麻釜周辺を散策
さて、それでは野沢温泉村と麻釜周辺を散策&紹介していきます。

横落駐車場から麻釜(麻釜熱湯噴湯)に向かって歩いていきます。
野沢温泉村は坂道や狭い路地、裏路地っぽい道が多い独特の雰囲気の村です。
温泉街っぽさもありつつ…それでいて観光地化されていないというか…張り切って観光地化する気がないというか…
いい意味で「普通の村のようで普通じゃない村」です。

外湯「麻釜の湯」がある道をまっすぐ進めば麻釜に到着します。
ちなみに、野沢温泉には麻釜の湯を含めた13の外湯が点在していて、観光客も自由に入湯可能です。
※入湯料として、各外湯に設置されている賽銭箱に寄付をお願いします。

野沢温泉は良質な天然温泉100%のお湯で非常にいい泉質なんですが…
熱い。
とにかく熱い。
45度以上になる場所もあるそうなので、熱い温泉が苦手な方は注意。
麻釜の湯周辺、村の中はこんな雰囲気です。
観光地らしさと普通の村らしさが交互に現れる、本当に独特な雰囲気の村です。

麻釜に到着しました。
注意事項にも書きましたが、麻釜は立ち入り禁止です。
見る以外特に何かあるわけではないので、ぐるっと回って雰囲気を楽しみましょう。

麻釜全体はこんな感じです。
先ほど解説した通り、用途の違う5つの釜があります。
本当は早朝に来て、人がいるところも撮りたかったんですが…
僕の住んでいる長野市からちょっと遠いのよここ…
仕事でもないのにそんなずくは出せない…

県外の人のために一応補足すると、「ずく」というのは「やる気」を表す方言です。
麻釜周辺の動画です。
…
以上( ゚Д゚)!
※マジで説明することなんもない。

麻釜の目の前にあるのが、喫茶店「湯元」さんです。
写真をよく見てもらうとわかるんですが、ソフトクリームを異常に推しています。
歩き疲れた方はここでコーヒーやソフトクリームはいかがでしょうか。

麻釜の周りにはいくつかの神社があり、こちらは階段を登った先にある御嶽神社です。
温泉の神様や酒の神様として知られる「少彦名命(すくなひこなのみこと)」を祀っています。

こちらは温泉の守護仏である薬師如来を祀っている「源右エ門薬師堂」です。
古い昔は大湯の脇にありましたが、寛永(1624年~1644年)時代に今の場所に移りました。
昭和7年に一度火事で全焼してしまったそうですが、昭和28年に再建され、現在堂内には本尊薬師如来、脇侍、十二神将像が安置されています。
麻釜を裏側から撮影した動画です。
『おいおい、立ち入ってんじゃねえか』みたいに見えますが、断じて立ち入っておりません。
撮影ルールは守ります( ー`дー´)キリッ

観光情報サイトの端くれである以上、他の人が見られない違法な場所からの写真や動画なんてなんの価値もないと思ってます。
麻釜と言えば「温泉むすめ」「ソフトクリーム」「足湯」「温泉卵」!

麻釜周辺にはたくさんのお店があります。
ただ、全部紹介すると記事が長くなるので…代表して麻釜の目の前にあるお土産屋さん「黄金屋物産店」さんを紹介します。
アケビの蔓で作ったバッグや、長野県らしい漬物や銘菓といった外国の方が喜びそうな日本の伝統的なお土産がたくさん売られています。

そんなトラディショナル・ジャパニーズオミヤゲが並ぶ中、一際カラフルで眩しいコーナーがありました。
いま、日本各地の温泉地で人気が高まっている「温泉むすめ」グッズです。
温泉むすめとは、各地の温泉地をキャラクター化し地域の魅力発信を行っているプロジェクトです。

出典:温泉むすめ公式HP
長野県各地の温泉地にもそれぞれ温泉むすめがいて、ここ野沢温泉には「野沢菜々(のざわなな)」というキャラクターがいます。
他にも別所温泉や湯田中渋温泉、白骨温泉、戸倉上山田温泉など県内各地の温泉に温泉むすめがいてグッズなどが売られています。

というわけで、お土産に野沢菜々ちゃんのキーホルダーを買いました。

余談ですが、昔はご当地のお土産と言えば地名の入った提灯かペナントでしたよね。(わかる人いる?)

さらに黄金屋物産店さんで「ソフトクリーム」も買ってしまいました。
めっちゃうまい!
特にコーンがうまい!
ソフトクリーム半分でいいからコーンが倍欲しい。(なにそれ)

そして麻釜と言えば温泉卵です。
麻釜は村民しか利用できませんが、村内5カ所に観光客も利用できる釜があり、そこで温泉卵を作って楽しめます。
卵は湯元さんや黄金屋物産店さんでも買えますが…
ちょっと割高…ゲフンゲフンなので、コスパ良く作るなら来る途中のスーパーで買ってくるのがベストです。

麻釜と黄金屋物産店さんの道を少し上がっていくと、足湯と温泉卵用の釜がある「ミニ温泉広場 湯らり」が見えてきます。

手前が足湯コーナーで、奥に温泉卵を作る釜があります。
釜に卵を入れたら15分~30分待つだけ。

15分ならトロトロ、30分待てばかなりしっかりとした状態になります。
足湯に入り、景色を楽しみながら待ちましょう。
ミニ温泉広場 湯らりから見える景色も最高ですよ。
村内あちこちにいる道祖神を探せ!

野沢温泉村に来ると、村内あちこちに何とも言えない表情をした謎の人形?ようなものを目にします。

この方々は、旅先の安全祈願や厄災の侵入防止、子孫繁栄を祈る民間信仰の神「道祖神(どうそじん)」様です。

一般的な道祖神
もちろん道祖神王国長野の民である僕も道祖神は知っていますが…僕が知る道祖神はこういうのです。
ですが、野沢温泉村では昔から道祖神は木で作られています。

野沢温泉村は特に道祖神信仰が篤い村のようで、村中の至る所、例えば一般家庭にも普通に男女一対の木像道祖神が祀られていました。
道端にあってすぐに見つかるものから、電柱に擬態したり、ちょっと隠れているものまで本当にあちこちにあります。
村内を散策しながらいくつ見つけられるかチャレンジしてみるのも面白いかも。

…怖。
なお、野沢温泉村では毎年1月15日に日本三大火祭りの一つであり、国の重要無形民俗文化財に指定されている「道祖神祭り」が行われます。
まとめ:野沢温泉村の麻釜はのんびり観光とグルメが楽しめる場所でした

今回は野沢温泉にある麻釜を紹介しました。
麻釜は「作られた観光地」ではなく、あくまでも「生活の一部」が観光地になっているというちょっと珍しい場所です。
立ち入れないので周りをぶらぶら歩くだけですが、それがなぜか楽しいんです。

天気のいい日は目的を決めず、野沢温泉内をぶらぶら散策してみてはいかがでしょうか。
古き良き日本を感じる野沢温泉村の中を歩き、珍しい麻釜を眺め、おみやげやソフトクリームや温泉卵を楽しむだけでも最高の一日になるはずです。
このブログでは、長野県各地(と一部他県)にあるたくさんの観光スポットを面白おかしく(?)紹介しています。
野沢温泉の近くにある観光スポットも以下の記事で紹介していますので、麻釜と一緒にぜひ回って見て下さい。



野沢温泉村宿泊情報
観光で野沢温泉村に宿泊するなら、麻釜から歩いて30秒の「住吉屋」に泊まってほしい!

窓を覗けば目の前には麻釜が見え、泊まれば普段なかなか見られない夜の麻釜なんてレアな景色も見ることができます。
野沢温泉にも住吉屋にも特に楽しい設備とか、豪華な施設があるわけではありません。
ただただ静かな環境と素晴らしい温泉、上質な食事があるだけ。
だからこそ味わえる「何もしない贅沢」を楽しんでみてはいかがでしょうか。
住吉屋さんの料理屋宿泊料金、空室情報は以下の楽天トラベルよりチェックしてみてください。
