戸隠神社は、戸隠にある5つの神社の総称です。
- 奥社(御祭神:天手力雄命)
- 中社(御祭神:天八意思兼命)
- 宝光社(御祭神:天表春命)
- 九頭龍社(御祭神:九頭龍大神)
- 火之御子社(御祭神:天鈿女命)
「戸隠神社」という、特定の神社があるわけではないので注意。
五社はそれぞれ祀っている神様が異なり、御神徳(ご利益)も違います。そのため、戸隠神社の強いパワーを授かりたい方は「戸隠神社五社巡り」で、5つの神社すべてを回るのがおすすめです。
5社はそれぞれ別の場所にありますが、中社・宝光社・火之御子社の3つは比較的近い場所にあり一度に参拝できるので、今回まとめて紹介します。
( ゚Д゚)(1社ずつ記事にするの面倒だなあ…)
とか思っているわけではありませんので、あしからず。
というわけで、今回は戸隠神社五社のうち「中社」「宝光社」「火之御子社」の3社を紹介します。
この記事では、たくさんの写真とともに僕独自の視点で戸隠の公式サイトや、他のサイトとは違った角度から戸隠神社の魅力を伝えられればと思っています。
簡単に言えば、『ゆるく読める記事』です。
そのため、この記事には神社の紹介記事とは思えない、そこそこバチ当たりな表現がちょこちょこ出てきます。
ご了承の上ご覧ください。
五社巡り残りの2社「奥社・九頭龍社」については、この記事の一番下にリンクがあるので、この記事が面白かったらそちらも読んでみてください。
長野市戸隠地区と戸隠神社中社・宝光社・火之御子社の情報
長野市戸隠は、「戸隠そば」「戸隠神社」「戸隠山」で全国的に有名な地域です。そのため、休日や連休、紅葉シーズンはもちろん、平日も多くの観光客で賑わっています。
山の中で遠いイメージがあるかもしれませんが、長野市街地から車で1時間程度で思った以上にアクセスは良い地域です。
戸隠にはたくさんのそば屋さんがありますが、日や時間帯によっては行列ができていたり、しばらく待たされることも珍しくありません。
観光もそばも楽しみたい方は、時間に余裕を持って出かけてください。
今回紹介する戸隠神社の「中社」「宝光社」「火之御子社」周辺は、数多くのおそば屋さんや宿坊が軒を連ねる、いわば戸隠神社のメインストリート(?)です。
特に中社は、「戸隠神社」と言えばだいたい中社を指すほど戸隠神社参拝の定番スポット。

(定番スポットという言い方は適切なのだろうか…。)
一方で五社巡り残りの2社である「奥社」「九頭龍社」は3社のある場所からかなり離れています。
これは僕が適当に書いた地図ですが、だいたいこんな感じです。そのため、五社巡りをする場合はエリアを2つに分けて時間配分を考えた方がいいと思います。
- 戸隠神社 奥社・九頭龍社エリア
- 戸隠神社 中社・宝光社・火之御子社エリア
1日で五社回れないことはないのですが、けっこうハードなので日を分けて参拝するか、朝早めに出て時間に余裕を持って参拝するのがおすすめです。
他にもいろいろと戸隠に関する細かい解説をしたいところですが、冒頭でも解説した通り、僕は楽しく紹介したいので、この記事では難しい話や細かい話をしません。
決して難しい解説を調べたり、書くのが面倒だからじゃありません!
( ゚Д゚)本当です!
( ゚Д゚)信じてください!
…
( ゚Д゚)(というか、丁寧に解説したところで公式サイトや観光協会のサイトの方が詳しく正確に書かれているんだし、そもそもそんな難しくて長い解説読みたい人はこんなサイト見ねえよな。)
というわけで、戸隠神社についてきちんとした情報を知りたい方は、戸隠神社の公式ウェブサイトをチェックしてください。(丸投げ)
戸隠神社中社・宝光社・火之御子社を楽しむためのポイント・注意事項
- 観光シーズンはだいたいいつも混んでいる
- 休日に来てそばを食べるなら行列覚悟!
- 階段が急なので、歩きやすい靴で来ること
戸隠神社の中社・宝光社・火之御子社を楽しむポイント・注意事項ですが、「ある程度混んでいるのを覚悟」してきてください。
上記の写真は平日の昼、みんなそば屋さんに並んでいて一番人が少ないはずの時間帯ですが、それでもこれだけの人がいます。
特に観光シーズンの休日は、無料駐車場はもちろん、有料駐車場すら停められるかどうか怪しいレベルです。
もちろんタイミングが良ければ空いているときもあると思いますが、少なくとも僕は夏~秋の天気の良い日に中社付近がガラガラだったのは見たことないです。
そんな状態なので、「お昼は戸隠そば食べよ~」とか思ったらけっこう大変です。
こちらは、ガイドブックや観光サイトを見れば必ず紹介されている超有名なそばの名店「うずら家」さんですが、平日のお昼前でれだけ並んでいます。
多少差はあれど、他のそば屋さんも同様です。待たずに食べられることはほぼないと思います。
あと、中社と宝光社の階段はかなり急で踏板が狭いため、スニーカーなどの歩きやすい靴で行った方がいいと思います。特に宝光社は上記の通り、落ちるとたぶん大けがする角度と高さです。

僕は履いたことないので何とも言えませんが、ハイヒールとかだと登れないかもしれません。
今回紹介する3社と、奥社・九頭龍社を含めた「戸隠五社巡り」をする予定の方は、五社巡りを簡単にまとめた以下の記事もぜひチェックしてください。
関連記事:戸隠神社 五社巡りガイド!各神社の御利益やおすすめルートを紹介
戸隠神社 宝光社を散策
名前 | 宝光社(ほうこうしゃ) |
御祭神 | 天表春命(あめのうわはるのみこと) |
ご利益 | 開拓・学問技芸・裁縫・安産・女性や子供の守り神 |
戸隠神社五社巡りで一番最初に参拝できるのが、「宝光社(ほうこうしゃ)」です。
( ゚Д゚)(出版会社みたいな名前…)
とか思った人は、僕だけじゃないはず。
宝光社のご祭神は「天表春命(あめのうわはるのみこと)」で、御神徳は「開拓・学問・裁縫や安産祈願、女性や子供の守り神」です。
宝光社の駐車場は、上記の写真からもう少し先に進んで左に曲がったところにあります。
すると宝光社の鳥居前の道路に行けるので、その手前に20台ほどの駐車場があります。写真で言うと右側ですね。
写真にもある通り、鳥居を通り過ぎたところにも駐車場がありますが、近くにある宿坊やそば屋さん(つる家さん)の駐車場もあってわかりにくいので注意。

当たり前ですが、宿坊やそば屋さんの駐車場には停めちゃダメです
大きくて立派な宝光社の鳥居です。一礼して進みましょう。
宝光社は静かで落ち着いた雰囲気の神社で、まさに「神社らしい神社」です。
というのも、少し言い方は悪いんですが一番有名な中社は観光スポット化していて、ちょっと賑やかすぎる気がします。
それはそれで楽し気でいいんですが、参拝を目的とした場合、神社特有の雰囲気と言うか荘厳さが足りません。(もちろん超個人的な意見です)
落ち着いた静かな環境、厳かな気持ちで参拝したい方には宝光社がおすすめです。
神社には手水舎があるので、参拝前に必ず手を清めていきましょう。
鳥居をくぐると、宝光社名物(?)の超ロング急勾配階段が見えてきます。
- 「気楽な参拝のつもりで行ったら心が折れた」
- 「神様に体力を試されている気がする」
- 「かなり急で石段の幅も狭く、とても登りにくい」
- 「途中で何回か休まないと登りきれない」
観光サイトの口コミをみても、大絶賛のコメントが並んでいます。
僕も頑張って登りましたが、やっぱり途中で休憩しました。

20代か30代じゃないと一気に登るの無理だって
また、石段の幅が狭いため、階段の途中で足を踏み外しそうになります。最悪一番下まで転げ落ちる可能性があるので、手すりを使ってゆっくり登っていきましょう。
階段を半分ほど登ると、小さな社のある休憩に最適なスペースがあります。
小さな社の反対側には宝光社社殿へ続く「女坂」があります。もうこれ以上階段を上りたくない方は、こちらから宝光社に行きましょう。
少し急な坂道ではあるものの、残りの階段を上ることを考えれば天国です。
宝光社の社殿が見えてきました。気を緩めず登っていきましょう。
ここで足を滑らせると、シャレになりません。
階段を登りきると、宝光社社殿が現れます。
宝光社の社殿は、神道の神様と仏教の仏様を融合・調和させた思想「神仏習合」の面影を残す神社です。
拝殿周りには、宮彫師北村喜代松(三代正信)によって彫られた龍・鳳凰・麒麟・唐獅子牡丹・十二支などさまざまな生物の彫刻が施されています。
個人的な意見ですが、神社は正面よりも斜めからが好きです。
特にこの宝光社は、斜めからの表情がイケメンです。
シュッとしてますよねシュッと。
…
「シュッとしている」は、方言でしたっけ( ゚Д゚)?
こちらは宝光社の横にある神輿庫。
中には綺麗な神輿が保管されてます。
神輿庫はガラス張りで、さまざまな位置から中の神輿を見ることができます。

反射してうまく撮れませんでした…すみません
宝光社は、良くも悪くも素晴らしい階段があり、さらに立派な社殿、美しい景色が楽しめる神社です。帰りも階段に注意しながら、ゆっくりと景色を楽しんでいってください。
戸隠神社 火之御子社を散策
宝光社から少し道を上ると、火之御子社(ひのみこしゃ)が見えてきます。
名前 | 火之御子社(ひのみこしゃ) |
御祭神 | 天鈿女命(あめのうずめのみこと) |
ご利益 | 開運・縁結び・舞楽芸能上達 火防・ 家族円満 |
火之御子社のご祭神は、「天鈿女命(あめのうずめのみこと)」。

ゲームのメ〇テンシリーズをやっている方にはおなじみの、あの女神様です。
御神徳は「開運・縁結び・舞楽芸能上達・火防・ 家族円満」で、芸能や芸術といったクリエイター向けのご利益を授けてくれます。
そしてなにげに家族円満。
火之御子社の駐車場は鳥居の前にありますが、わずか2~3台しか停められません。
しかも、この辺りにはほかに駐車場や待機できるようなスペースが無く、運が悪いと延々と道路を行ったり来たりする羽目になります。
ただ、火之御子社は小さ…コンパクトな神社なので、みんな参拝にそれほど時間をかけません。少し待てば必ず空きます。
鳥居をくぐり、階段を数段登ればすぐに火之御子社の社殿が見えてきます。
火之御子社は、さきほどの宝光社や、この後に行く中社に比べて敷地も社殿も小さ…コンパクトです。
( ゚Д゚)「だが、そこがいい!」
宝光社や中社のようなキラキラした豪華なパリピ神社もいいのですが、個人的には火之御子社のような落ち着いた雰囲気の神社の方が好みです。
身近で、毎日参拝したくなるような親しみやすさを感じます。
例えるなら中社や宝光社がステーキや寿司のような「よし!今日は参拝行くぞ!」みたいな神社で、火之御子社はサバの塩焼きのような「そうそう、こういうのでいいんだよ」な神社です。

例えば仏様でも、釈迦如来様や大日如来様より、地蔵菩薩(お地蔵様)の方が我々庶民の悩みに寄り添って、親身に話を聞いてくれそうな気がしませんか?
いまいちフォローになっていない気がしなくもないですが…とにかく僕は、誰が何と言おうと火之御子社LOVEです。
斜めから見ても美人です。
それも着飾った美人ではなく、素朴な美人と言うか…
シュッとしてますよねシュッと。
…
…
みんなついてきてる( ゚Д゚)?
火之御子社が好きすぎるあまり、褒めれば褒めるほどバチ当たりな表現になっていく。
ちょっと黙ります。
火之御子社社殿の横には、推定樹齢500年の巨大な2本に分かれた杉、「夫婦杉」があります。
たぶんこれが火之御子社の御利益のひとつ、「家族円満」の理由かもしれないですね。
触れても良さそうなので、触れてみました。なんとなく温かみを感じる、優しい感触の木です。
空に向かってまるで竜巻のように伸びる2本の杉は、数百年経った杉の力強さを感じました。
戸隠神社 中社を散策
火之御子社から5分ほど道を進むと、戸隠で一番有名な中社があります。大きな鳥居と、巨大な杉の木が目印です。
名前 | 戸隠神社 中社(ちゅうしゃ) |
御祭神 | 天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと) |
ご利益 | 学業成就・商売繁盛・開運・厄除・家内安全 |
中社の御祭神は天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)。
( ゚Д゚)「名前長いな!」
もしテストで出てきたら、絶対覚えられません。
ご利益は「学業成就・商売繁盛・開運・厄除・家内安全」で、かなり幅広ご利益を授けてくれます。
中社を参拝する際は、巨大杉を通りすぎた道の先にある無料駐車場を利用しましょう。
混んでて停められないときや、なるべく近くに停めたい方は、杉の手前の道を左に曲がると有料駐車場があります。

有料駐車場は、1回600円です
中社の社殿は、この鳥居の奥にあります。
ちなみに、この辺りはそば屋の名店だらけです。
店によると思いますが、戸隠そばは風味や香りが非常に強く、今まで食べてきたそばの概念がひっくり返るほどおいしいです。
どのお店も少し待つかもしれませんが、戸隠に来たらぜひ食べていってください。
入り口の鳥居をくぐり、階段を登ると手水舎や三本杉のある場所に出ます。
三本杉は、樹齢約800年の三本に分かれた迫力のある木です。
通常杉の寿命は500年程度と言われているので、800年はかなりのご長寿ですね。逆算すると、鎌倉時代に植えられた計算です。

世界的に有名な屋久杉は1,000年~なので、三本杉も屋久杉に匹敵する樹齢です
三本杉は近くまで行って、触れます。
火之御子社の夫婦杉は優しくて柔らかい感じでしたが、この三本杉は「ずっしり・どっしり」といったイメージです。
触った感触というか、質感や存在感が木じゃない。
いや、マジで。
触った瞬間、僕は悩みました。
この木の圧倒的な存在感を僕はどう表現したらよいのだろうか、と。
三本杉に触れながら、ライターとして培ってきた知識と経験、語彙力をフル稼働。
その結果…
( ゚Д゚)(…ガ〇ダム…いやド〇の足)
という、しょうもない例えが真っ先に思いついてしまったのはここだけの話。
とにかく触ってみてください。自然の偉大さ、力強さを実感できます。
見上げると、悠久の時を過ごしてきた杉の雄大さを、より強く感じられます。
少し遠めの写真だと、さらに杉の巨大さがわかると思います。
巨大なだけじゃなく、バランスも美しいです。
三本杉を思う存分愛でたら、中社の社殿に向かいましょう。
宝光社ほどではありませんが、長くて急な階段を上がるので足元に気を付けてください。
中社の社殿に到着。
戸隠神社五社の花形というか、主役だけあり平日にも関わらず多くの観光客が訪れていました。

できる限り人がいない状態で撮影したかったのですが、無理です。
この記事やほかの記事で、中社を荘厳さが足りないだの、エンタメ神社だの、観光スポット化しているだの散々言いましたが…
やっぱり美しいですね。
人が多く集まる理由も納得です。

決して罰を恐れて前言撤回したわけではありません。
中社は宝光社よりもさらに大きく、立派な神社です。
人が多くて、ゆっくり参拝できないのが唯一の難点。

考えすぎかもしれませんが、参拝していると後ろに並んでいる人から「早くしろ」的な圧を感じます
中社境内には樹齢約700年の御神木があります。
中社の横には「さざれ滝」と呼ばれる小さな滝があり、ここもパワースポットらしいです。
霊感ゼロの僕はパワーは全く感じないものの、マイナスイオンっぽいものは溢れているような気がします。
いずれにしても体と心に良さそうです。
動画ではこんな感じです。
社殿の近くには「青龍殿(宝物館)」があり、重要文化財である「牙笏(げしゃく)」「法華経残闕(ほけきょうざんけつ)」や、長野県宝、有形文化財を収蔵しています。
開館時間 | 4月中旬~10月 9:00~16:00 11月~4月中旬 9:30~15:30 |
入館料 | 大人300円/子供200円 |
すべての宝物を解説すると長くなるので、とりあえず「牙笏」だけ簡単に説明しますね。
笏(しゃく)とは、昔の偉い人が正装する際に手に持った儀礼用の板です。
つまりコレ。聖徳太子とかも持ってますよね。
そこそこ偉い人は木製の笏、つまり木笏(もくしゃく)を持ち、超偉い人は象牙でできた笏「牙笏」を持ちました。
象牙製(一部クジラの骨製もあり)の笏は非常に珍しく、日本国内では現在の所6枚しか確認されていません。
…
説明合ってるよね( ゚Д゚)?(自信なさげ)
青龍殿は、そんな貴重なお宝の数々を見られる場所です。
残念ながら青龍殿内部は撮影不可(当たり前)だったのですが、中社に来たらぜひ立ち寄ってみてください。

(このサイトが有名になれば、撮影許可が下りるかも…)
というわけで今回、中社・宝光社・火之御子社の3社を紹介しました。ササっと回れば3社で2時間もかからないと思います。
残りの時間を計算してそばを食べるなり、奥社と九頭龍社にも行って五社制覇するなりプランを組んでみてください。
残りの2社については、以下の記事で同じようにゆるーく紹介しているので、こちらも読んでぜひ五社巡りを制覇してください。