長野県上高井郡高山村にある、「高山村歴史民俗資料館」は、高山村の歴史や生活、文化を学べる博物館です。
…と書くと、どこにでもあるようなつまらない普通の博物館のようですが、ところがどっこい!

高山村の昔の生活や歴史が知れる道具や土器はもちろん、動物の剝製や骨、古代人の人骨、さらには大量の蝶や昆虫の標本などなど。
けっこう攻めた展示内容の博物館です。
【高山村歴史民俗資料館の主な収蔵品】
- 湯倉洞窟遺跡で発見された縄文時代の人骨や動物の骨・土器
- 農家の住居や生活用具
- 藤沢焼
- 滝尾増夫氏の収集した蝶の標本
- 昆虫愛好家の収集した昆虫標本
好き嫌いは分かれるかもしれませんが、刺さる人には刺さると思います。
いつもの事ですが、今回も「期待しないで行ったものの、行ったら結局楽しかった」というパターンです。
しかも、高山村歴史民俗資料館の入館料は何と激安価格の100円。
僕は仕事柄、いろいろな資料館や博物館に行きますが、だいたい入館料は安くても200円、通常300円くらいはします。
超個人的な意見ですが、100円でこの展示内容なら安い。安すぎる。
と言うわけで、今回はそんなコスパ最強(?)な高山村歴史民俗資料館を紹介します。

なお、今回の記事は動物の剥製や骨、人骨、昆虫標本の写真がたくさん出てきます。
苦手な方は、今回この記事はパスして違う記事を読んでください。

事前に問い合わせたところ、館内は写真撮影OKでした。ただし、展示物保護やほかのお客様のことを考えて、フラッシュは避けた方が良いでしょう。
高山村歴史民俗資料館の基本情報(営業時間・休館日・料金など)
| 住所 | 〒382-0821 長野県上高井郡高山村牧1629-ロ-3 |
| 電話番号 | 026-242-2552 |
| 営業時間 | 9:00~16:00 |
| 休館日 | 4月・8月・10月:毎週月曜 5月・6月・7月・9月・11月:月曜~木曜定休 12月~3月:休館 |
| 入館料 | 一般100円 |
| トイレ | あり |
| 駐車場 | あり |
| 所要時間 | 30分~90分 |
| ペット同伴 | 不可 |
| 公式サイト | なし |
後ほど詳しく解説しますが、高山村歴史民俗資料館はとにかく休館日が分かりにくいので、行く前に必ずチェックしておいてください。
何度でも言いますが、入館料は激安の100円です。
見学にかかる所要時間は、30分~90分くらいあれば見て回れると思います。
ただ、土器や動物の骨、昆虫に興味があれば2時間くらい楽しめるんじゃないでしょうか。
高山村歴史民俗資料館へのアクセス・駐車場情報
高山村歴史民俗資料館は、須坂から高山村へ向かう県道54号→県道112号の道沿いにあります。
県道112号を上って行くと、途中で子安温泉や七味温泉のある高山温泉郷に向かう道と、万座温泉に向かう道に分かれますが、その少し手前くらいの場所です。

須坂側から向かうと、カーブを曲がったところでいきなり高山村歴史民俗資料館の看板が出てきます。
しかも、建物自体は奥まったところにあるので、おそらく6割くらいの人は一回見逃します。
見逃すと、この先暫く細い道が続くため簡単にUターンができません。注意してください。
駐車場は、資料館の建物から少しだけ離れていますが、無料で停められる広い駐車場があるので安心です。

引用:長野県高山村観光ガイド(shinshu-takayama-onsenkyo.com)
どうせ高山村歴史民俗資料館に行くなら、ついでもほかの観光名所も見て回りたいですよね。
そんな方は、長野県高山村観光ガイドもチェックしてみてください。
高山村歴史民俗資料館を楽しむための注意点
高山村歴史民俗資料館を楽しむための注意点を解説します。
休館日がめちゃくちゃわかりにくい
先ほど触れましたが、高山村歴史民俗資料館は「休館日がものすごくわかりにくい」です。

「4月・8月・10月が毎週月曜日休み」で、「5月・6月・7月・9月・11月が月曜日から木曜日休み」で、「12月から3月までは完全に休館」しています。
…なんだこれ。
書いている僕もよくわかりませんが、読んでいる人はもっとわからないと思います。
時期によって休館日が変わるだけでもわかりにくいのに、5月・6月・7月・9月・11月は月曜~木曜休みで、その間にある8月と10月は月曜休みと、飛び石になっているのがさらにややこしい!
なんでこんな休館日にした!?(笑)

というわけで、高山村歴史民俗資料館に行く際は休館日をしっかりチェックしておきましょう。
とりあえずちょっとでもわかりやすくなるよう一覧表にしました。
| 4月・8月・10月 | 月曜日以外はOK! |
| 5月・6月・7月・9月・11月 | 金・土・日のみOK! |
| 12月~3月 | 完全休館 |
高山村歴史民俗資料館は、なにかのついでに寄るような場所ではなく、完全に目指していくような場所です。
無駄足にならないよう、事前に問い合わせるのもいいかもしれません。
昆虫や骨が苦手な方は注意

あと、冒頭でも言いましたが、展示内容の多くが人骨、動物の剥製や骨、さらに2階は昆虫の標本です。
そういった展示が苦手な方は行っても楽しめないかもしれません。
高山村歴史民俗資料館に入館

このかわいい形をした建物が、高山村歴史民俗資料館です。
この建物の手前にも大きな建物がありますが、そっちは単なる豪華なトイレでした。

入館料を払ったら、奥に進みましょう。
右側が1階の展示室、正面の階段を登った先が2階の蝶の展示室になっています。
ちなみに、廊下のあちこちに無造作に置かれているのも貴重な展示物です。
「置くところがなくて無理やり置いた感」がすごい。
縄文時代の人骨や「幻の藤沢焼」に圧倒される1階展示室
1階展示室に入っていきます。
動物たちの剥製と農家の暮らし

入り口には、動物の剥製たちが、まるでちょっとお高い旅館の女将のようにお出迎えしてくれます。

高山村歴史民俗資料館の、パンフレットの表紙にもなっている馬の剥製。

つぶらな瞳でこちらを見ています。

当時の暮らしを再現したコーナー。囲炉裏を中心とした、農家の暮らしです。
稲作、養蚕、わら細工の用具、機織り機などもあります。
奇跡の土器・藤沢焼

江戸時代末期、安政5年頃に高山村で作られていたとされる磁器、「藤沢焼」の解説展示コーナー。
藤沢焼は、昭和51年(1976年)に窯跡が発見され、昭和55年(1980年)に発掘調査が行われました。
江戸時代末期に、地方の村が陶器ではなく磁器を作っていたというのは、歴史的、全国的に見てもかなり珍しいそうです。

ちなみに、粘土を焼いて作るのが陶器、長石や珪石などの鉱物を焼いて作るのが磁器です。
磁器は陶器よりも焼成温度が高く(1200℃~1400℃)、高度な技術が必要になります。
また、藤沢焼の原料は、同じく高山村で産出されたダイアスボア(水酸化鉱物)ですが、そもそも内陸部で磁器に適した鉱物が見つかるというのが奇跡だそうです。
さらに磁器の製作は人手も資源も大量に必要で、莫大な費用がかかります。
それだけ苦労して作っても、高級品の磁器は当時の需要や販売ルートも限られていたはず。
僕も個人事業主なので、ビジネスの観点からいろいろ考えてみましたが、どう考えても利益を出すのは無理ゲーです。

当時の責任者は、どこにビジネスチャンスを見出したのか…興味あります。
湯倉洞窟から出土した土器・動物の骨・人骨

高山村の山奥にある湯倉洞窟(ゆぐらどうくつ)から出土した、石器や土器を展示したコーナー。
湯倉洞窟は、縄文時代草創期~晩期から、弥生時代、古墳時代、古代・中世を経て、大正時代に至るまで、約1万年間にわたって人類が生活していた痕跡が発見された洞窟です。
高地の洞窟で、各時代の石器や土器、生活のわかるもの、しかも各時代ごとに多数の出土品が発見されている例は全国的にもかなり珍しいです。

中でも、ほぼ完全な状態で発掘された約7,000年前の埋葬人骨は大変貴重とのこと。

湯倉洞窟から出土した、土器や石器類。

カモシカの剥製。
入口の馬の剥製同様、つぶらな瞳でこちらを見ています。

湯倉洞窟の発掘調査で発見された、当時の人たちが食べていたであろう動物の骨。
蛇やカエルはもちろん、ムササビやテンも食べていたみたいですね。

カエルは昔食べたことありますが、ガチで鶏肉っぽくておいしいです。

ツキノワグマ…イノシシ…サル?
もちろん当時はなんでも狩って食べていたと思いますが、完全なリアルモンスターハンターです。

さて、いよいよ高山村歴史民俗資料館最大の目玉展示、湯倉洞窟で発見された縄文時代早期(約7,000年前)の女性の人骨展示です。
ただし、本物は大変貴重な資料として大切に保存されているため、ここに展示されているのはレプリカとなっています。
とはいえ、かなりリアルなので苦手な方は飛ばしてください。

人骨は成人女性とみられ、堆積土が灰と炭であったことから、保存状態は限りなく良好。
繰り返しますが、これはレプリカです。

縄文時代の一般的な埋葬方法である、両足を折り曲げた「側臥屈葬(そくがくっそう)」で、石を抱いた「屈葬抱き石」の状態で発掘されました。
2階は、世界各国の昆虫が展示されている

階段を登り、2階へ行くと「滝尾増夫(たきお ますお)」氏が収集した蝶を展示したコーナーがあります。
滝尾増夫氏は、大阪府営箕面公園初代館長を務めたあと、高山村に移住した昆虫学者さんです。
あ、昆虫が苦手な方は読み飛ばして…って飛ばしたら記事終わりますけど。
蝶の標本

日本含む、世界各国の蝶の標本が展示されています。

聞いたことのない蝶がたくさん展示されています。
ぎりぎり、オオムラサキだけわかりました。

ちなみにオオムラサキは、日本の国蝶だそうです。

鮮やかで美しい蝶。
名前は分かりません。

手のひらサイズに近い、大型の蝶。
それほど昆虫は得意じゃないので、このサイズが飛んで来たら飛び跳ねて逃げてしまいそうです。

高山村には、これだけの種類の蝶が生息しています。
雷滝とか、八滝とか自然の多い場所へ行く際は、ついでに蝶を探してみるのも面白そうですね。
昆虫の標本

蝶のほかにも、滝尾増夫氏の教えを受けた昆虫愛好家たちが集めた昆虫類も展示されています。
こちらは、カメムシコレクション。
昔住んでいた日本家屋に大量発生したときのことを思い出しました。
こいつら、季節になると家中に出てくるんですよね…
( ゚Д゚)クンクン・・・
( ゚Д゚)(この匂い…近くに奴がいるっ!)
部屋でこの状態になると、見つけるまで眠れない。

カブトムシなどの甲虫もいます。
この辺はまあ…

サソリなどのちょっとグロい虫もいます。
この辺はけっこう苦手だなあ…でも抵抗感がありつつも、やはり興味本位で見ちゃう。

普段絶対近くで見られない、キイロスズメバチの巣。
実家のおじいちゃん、おばあちゃんの家の玄関に結構な確率で飾ってありましたよね。
子どものころはめちゃくちゃ怖かったですけど。
ひっきりなしに蜂が出入りする様子から、商売繁盛、金運上昇の縁起物だそうです。
ここにお子さんを連れてきて、もし「標本が欲しい!」とか言い出したら、上記のリアルなフィギュアでごまかしましょう。(笑)
高山村歴史民俗資料館は、思った以上に(失礼)刺激的で楽しい資料館でした
というわけで、今回はたった100円で刺激的な展示が楽しめる、高山村歴史民俗資料館を紹介しました。
展示内容に好き嫌いは分かれるかもしれませんが、少しでも興味があればぜひ訪れてみてください。
絶対損はさせません。
だって100円だもの。
高山村歴史民俗資料館のある道を上って行くと、高山村が誇る8つの温泉地や、有名な滝「雷滝」「八滝」へ行けます。
以前、雷滝と八滝は取材に行ってきましたので、興味のある方は以下の記事も読んでみてください。
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県外や遠方からお越しの方へおすすめの宿情報
本当はあの将棋の舞台として一躍有名になった「藤井荘」さんを推したいのですが…自分が泊まれない高級宿を紹介するのもアレなので…
観光で高山村や須坂市にお越しの方におすすめの宿は、「五色の湯旅館」さんです。
高山村歴史民俗資料館から雷滝方面へ登って行った先の松川渓谷にある宿で、しかも途中八滝や雷滝を経由するので観光がてら宿に向かえます!
五色の湯さんは大自然というか、もう秘境クラスのロケーションの素晴らしさは言うまでもなく、特に素晴らしいのがその名の通り天候の変化などの自然条件によって色を変える「五色の湯」。
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